Samsung Electronicsの半導体ファウンドリ事業であるSamsung Foundryが第2世代3nm GAAプロセス(SF3、旧3GAP)の量産試作を開始し、その性能と信頼性の評価を進めており、今後6か月以内に歩留まり60%以上の達成を目指す模様であると韓国の朝鮮日報をはじめとしてや台湾など複数の海外メディアが報じている。

それらによると、Samsungは2024年上半期に第2世代3nm GAAプロセスの量産を開始する準備態勢を整え、2024年下半期からの量産開始を計画しており、この動きを通して、NVIDIAやAMD、Qualcommといった先端プロセスを活用する顧客からの需要に応えられるだけの生産能力を示すためにSamsungの次期製品Galaxy Watch 7向けアプリケーションプロセッサの生産を進めるほか、2025年に発売されるであろうスマートフォン(スマホ)「Galaxy S25シリーズ」に搭載される同社のSoC「Exynos 2500」にも適用させる見込みだという。

実際に、こうしたSamsung向けプロセッサ製品などを通じて歩留まりや性能、消費電力などがファウンドリ顧客が要求するレベルに達していれば、TSMCの3nmプロセスだけではなく、Samsungにも製造委託を行う可能性が出てくる。

なお、Samsungでは、2025年には性能を向上させた「SF3P(旧3GAP+)」の生産開始も計画しているほか、3nm GAAプロセスの改良版となる2nm GAAプロセス(SF2)もモバイル向けに量産を開始する計画を打ち出している。さらに2027年にはGAAの先の技術となる3次元FET構造を採用するであろう1.4nmプロセス世代の提供も予定している。