米OpenAIは1月25日(現地時間)、新しい埋め込みモデルの導入、「GPT-3.5 Turbo」のアップデートおよび値下げを発表した。
新しい埋め込みモデルは、高効率モデル「text-embedding-3-small」と、ラージテキストモデル「text-embedding-3-large」の2つ。埋め込み短縮をネイティブサポートしており、より柔軟な使用が可能である。
text-embedding-3-smallは、text-embedding-ada-002と比べて、多言語データセットによるベンチマーク「MIRACL」の平均スコアが31.4%から44.0%に、モデルの性能を様々なタスクで評価するベンチマーク「MTEB」の平均スコアが61.0%から62.3%に向上している。処理の効率性も大幅に向上しており、料金が0.00002ドル/1Kトークンに引き下げられた。これはtext-embedding-ada-002(0.0001ドル1K/1Kトークン)の5分の1である。
新たに加わったtext-embedding-3-largeは、最大3,072ディメンションの高性能モデルだ。MIRACLの平均スコアは54.9%、MTEBが64.6%となっている。料金は0.00013ドル/1kトークン。
GPT-3.5 Turboのアップデート「gpt-3.5-turbo-0125」の導入を来週に実施し、入力料金をこれまでより50%安い0.0005ドル/1Kトークンに、出力料金を25%安い0.0015ドル/1Kトークンに変更する。GPT-3.5 Turboの値下げは過去1年間で3度目。gpt-3.5-turbo-0125は、要求されたフォーマットでの応答精度が向上し、また非英語の言語による関数呼び出しでテキストエンコーディングの問題を引き起こしていたバグの修正など様々な改良が行われている。
GPT-4については、25日にGPT-4 Turboのプレビューモデルを「gpt-4-0125-preview」にアップデートした。モデルがタスクを完了しない”laziness(怠慢)”への対策に取り組んでおり、以前のプレビューモデルに比べて、コード生成などのタスクをより完了できるようになっている。Open AIによると、顧客からのGPT-4 APIのリクエストでGPT-4 Turboが70%を超えた。同社は数カ月中に、GPT-4 Turbo with Visionの一般提供を開始する。