半導体パッケージングおよびテストサービス(OSAT)大手の米Amkor Technologyと大手ファウンドリの米GlobalFoundries(GF)は、欧州自動車サプライチェーン強化のための戦略的パートナーシップの一環として1月16日(米国時間)にポルトガル・ポルトのAmkor後工程工場に設置した増設ラインでのテープカット式典を行った。

2023年2月の両社による欧州でのパートナーシップ発表以降、GFは独ドレスデン工場(元AMD工場)に設置されていた300mmバンプ・ソートラインで使用していた50台の後工程製造装置をAmkorのポルト工場への移管を進めてきており、今回、設置されたGFの装置群を使った最初の顧客向け製品が認定されたとする。

両社のこの新たな提携により、GFでの半導体ウェハ製造からAmkorでのOSATサービスまで、EU初の包括的なサプライチェーンが提供できるようになるとしており、EUが進める自動車用半導体製造の地域化を支援するユニークな位置づけとなるとしている。

また、Amkorの海外拠点や欧州での事業活動と、GFのツール、プロセスおよびノウハウを組み合わせることにより、ポルトの拠点はサプライチェーンの安定性を確保し、次世代の自動車やその他の重要なチップソリューションを提供するというEUの目標達成を支援することができるともしている。

Amkorの事業部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるKevin Engel氏は、「Amkorは40年以上におよぶ自動車関連の専門知識を有し、世界7カ国でIATF認証を受けている。GFとの提携は、堅牢で回復力のある欧州の自動車サプライチェーンを安定させるという共通の目標を示している」と述べている。

なおAmkorは最近、地元のサプライチェーンと世界の顧客をサポートする取り組みを強化するために、ポルト工場の拡張工事に着工している。