ルネサス エレクトロニクスは、Bluetooth Low Energy(BLE)対応SoC製品として、256KBのフラッシュメモリを内蔵したほかデュアルコアを搭載した低消費電力製品「DA14592」を発売、量産を開始したことを発表した。
同製品のCPUにはArm Cortex-M33とCortex-M0+を搭載することで、トレードオフの関係となるオンチップメモリとダイサイズの最適化を図ったという。また、新たな低消費電力モードを採用することで、無線送信電流2.3mA(0dBm時)、受信電流1.2mAを実現したとする。さらに、待機時90nAという低電流も実現したとするほか、アクティブ時の消費電流も34μA/MHzとしており、バッテリ駆動機器の電池保持期間の長寿命化を図ることができるとしている。
加えて、最小6つの外付け部品だけで動作が可能であり、設計部品表(eBOM)の低減が可能とするほか、高精度なオンチップRC発振器でシステム制御できるため、スリープモード用の水晶振動子も不要としている。
このほか、同製品にはアンテナなどBLEの実装に必要なすべてのコンポーネントを集積したモジュール「DA14592MOD」も用意されており、こちらについては2024年第2四半期までに認証を取得次第、発売する予定としている。
なお、同社では同製品について、BLE機能を搭載した、ヘルスケア、アセットトラッキング、ウェアラブル、メータ、POSリーダ、紛失防止タグなどをターゲットとしており、特に紛失防止タグについては、GoogleのFind My Deviceネットワークがサードパーティー製Bluetoothトラッカーでも利用可能になり次第、同プラットフォームならびにAppleのAirTagプラットフォーム向けにリファレンスデザインを提供することを計画中だとしている。