エクサウィザーズは1月23日、健康・医療領域のAIサービスの開発と販売に特化した新会社を設立することを発表した。2024年4月1日にExaMDとして事業を開始する。

新会社はAIやソフトウェア技術を活用したプログラム医療機器(SaMD:Software as a Medical Device)と呼ばれる医療ソフトウェアを中心に、医療分野に加えてヘルスケア分野も対象に開発を進める計画だ。新会社のプロダクトの第一弾として、スマートフォンから利用できる認知症診断のソフトウェアを開発している。

  • エクサウィザーズは新会社ExaMDを設立する

    エクサウィザーズは新会社ExaMDを設立する

新会社の設立形態

ExaMDは2024年4月1日を効力発生日(予定)として、エクサウィザーズの健康・医療領域のマルチモーダルAIプロダクトおよびサービスに関する事業の権利義務を、吸収分割の方法により新会社に承継する。代表取締役には、ヘルスケア事業を立ち上げて推進してきた、エクサウィザーズ執行役員の羽間康至氏が就任予定。

エクサウィザーズは本会社分割の効力発生後に、ExaMDを通じて自社独自のマルチモーダルAI技術を活用した健康・医療テーマに関するプロダクト群を展開する。医療領域以外にも、グループ会社の得意とする多様なセクターで事業開発を行うことで、少子高齢化社会における医療の社会課題の解決に向けた事業を展開する。

設立の背景

エクサウィザーズはこれまで、認知症やフレイル、ロコモティブシンドローム領域などについて、独自のマルチモーダルAI技術開発や知財の取得、SaMDの開発を目指したアカデミアとの共同研究、複数の製薬企業との共同開発プロジェクトなどを通じて、さまざまな事業アセットやシーズを生み出してきた。

医療領域における中長期的なトレンドとして、社会保障費の増大や健康ニーズの多様化、医療サービスの地域格差拡大が深刻化する中で、医療領域だけにとどまらず業界の垣根を越えて社会課題を解決するようなデジタル技術や、AIを利活用したサービスの社会実装が待たれる。

こうした社会的な要請に応えるとして、エクサウィザーズは今後も独自のプロダクトやサービス群を創出し、業界横断的な社会実装を進めるとのことだ。