アジラと戸田建設は1月22日、東京都足立区の精神科救急医療機関である成仁病院において、行動認識AI(人工知能)を搭載する警備システムである「AI Security asilla」(asilla)の実証実験を開始したと発表した。

  • 成仁病院の外観と各社のロゴ

実証実験の背景

精神医療領域では患者個々に対する適切な対応が必要であり、特に緊急時には迅速かつ効果的な対応が求められるという。現状これらの対応は主に医療スタッフに依存しており、過大な負担が問題になっているとのこと。

  • 実証実験におけるasillaの利用イメージ

こうした背景の下、多忙な医療現場でのAIの活用を推進するべく、アジラと戸田建設は成仁病院において、AIと防犯カメラを使用した新たな実証実験を実施するとしている。

  • asillaで検知可能な行動

asilla概要

asillaは、行動認識技術を基にしたAI警備システム。既存のカメラをAI化し、異常行動や不審行動の検出時のみ映像を通知する。映像をモニタリングする警備員の業務を軽減でき、見逃しや見落としも無くせるとのこと。

防犯カメラの映像から人の行動を検知・通知できるという同システムによって、患者の異変をいち早く察知し、緊急事態における初動体制の強化を実現する。さらに、院内での状況をより詳細にモニタリングし、医療スタッフへの負担を軽減しながら、患者の安全とケアの質の向上を目指す。

今回の実証における対象カメラの台数は30台。導入目的は、スタッフの業務負荷の軽減および施設内警備の強化としている。