スプリングは、インドに自社工場を構え、インドの女性が手作りした、刺しゅうやガラスビーズを使用して、アクセサリーの生産・販売を行っている。同社のビジョンは、「作る人、売る人、使う人、みんなを幸せに。」だという。
立花佳代社長は、「”一度きりの人生、やりたいことを全部やる”という思いが強い。現在もたくさんの挑戦を続けている」と話す。
設立後、しばらくはインドの商品を取り扱ってこなかった。他の商品で順調な事業拡大を続けていたという。一方で、立花社長は「こんな良い状態がずっと続くわけがない」と恐怖感も抱いていたそうだ。
そこで、「まだ他の誰もがやっていないことをしよう」と、インドの地へ向かったのだという。以前からインド産の、刺しゅうやガラスビーズに魅力を感じていたのだそうだ。「欲しいものは自分で作ってしまおう」と思ったことが、最初のきっかけだったという。
生産拠点となるインドの村を初めて訪れた立花社長は、貧しくともたくましく生きている、村の女性の姿に「衝撃を受けた」と話す。
一方で、「村で暮らす女性は、”仕事を持つ”という選択肢を与えられていなかった」と言う。
「当社では、インドの伝統工芸を生かし、クオリティーに厳しい日本の市場で勝負できる商品を作っている」(立花社長)そうだ。その対価が、村の女性たちの、人生の選択肢を増やしたり、生活水準を向上させたりすることにつながっているという。
▲世界に一つだけの1点もの
同社は、自社ECサイト「MAYGLOBE by Tribaluxe(メイグローブ・バイ・トライバラクス)」で商品の販売を行っている。特にこだわっているポイントは、「商品画像」だそうだ。例えば、天然石を使用している製品は、色や形状がそれぞれ少しずつ異なる。世界に一つだけの1点ものだ。そのため、1個ずつ撮影を行い、ECサイトに全ての画像を掲載するようにしているという。
「画像の撮影・掲載などを含め、お客さまの目線に立ったサイト作りにこだわっている」と言う。
ブランドの思いやバックグラウンドを伝えられるよう、さまざまな方法で情報発信を行っているという。サイトに情報を掲載するだけでなく、教育機関で講演活動を行ったり、書籍を出版したりしているそうだ。
「これからも手作りの製品を通じて、インドの村に貢献していきたい。自分にできるところから始める”半径1メートルのSDGs”を大切にしながら活動を行っていく」としている。