朝日インタラクティブは1月18日、CMS(Contents Management System)「PowerCMS」や「伝えるウェブ」などを提供するアルファサードの全株主を取得し、朝日新聞グループに編入したことを発表した。
ウェブアクセシビリティと"やさしい日本語"
アルファサードは2003年創業、高性能・高機能のハイエンドCMS「PowerCMS」の開発と「やさしい日本語」への自動変換開発に力を入れているが2024年4月施行の改正障害者差別解消法の"民間事業者のウェブサイトアクセシビリティを向上の努力義務化"など、年齢や障害などに対応したWebサイトの需要に着目し、同社をグループ化。共同で顧客のウェブサイトの構築をサポートするソリューション事業の成長を目指す。
アルファサードの「やさしい日本語」は、ルビ振りや字間スペース、カッコでくくった簡単な説明を入れ、外国人や障害者などにもわかりやい日本語にしたもの。非営利団体 World Wide Web Consortium(W3C)でもある同社は、AIを活用「やさしい日本語」に変換する「伝えるウェブ」サービスを展開している。朝日インタラクティブのコーポレートサイトでは、1月18日よりサイト内に実装され活用されているという。アルファサードの創業者野田純生氏は引き続き代表取締役として「PowerCMS」や「伝えるウェブ」の開発を担当しプロジェクトを牽引する他、2024年4月に就任した朝日新聞社の技術顧問を続け、朝日新聞デジタルなどのデジタルメディアのウェブアクセシビリティ向上を図る。
今回のグループ編入について野田氏は「メディアのDX化は朝日新聞社に限らず、日本のウェブ全体の課題である」とコメント、「フェイクニュースの問題、広告の問題、アクセシビリティの問題等々、グループに入ることで課題解決に取り組みたい」と所信を述べている。朝日インタラクティブ 代表取締役社森崎賢太郎氏は、「両社が手を携えることで、共に成長でき、より良いデジタルメディア社会を作っていけると確信している」とコメント。朝日新聞社 代表取締役社長 中村史郎氏は、「アルファサードの力を借り、朝日新聞デジタルをはじめとするグループのデジタルメディアのウェブアクセシビリティを向上させ4月から施行される改正障害者差別解消法の要請にも応えていく」としている。