BXプラットフォーム「BOTCHAN」を運営するwevnalは1月17日、ECサイトで問い合わせをした経験がある全国の消費者を対象実施した「ECサイトの問い合わせ対応に関する意識調査」の結果(後編)を公開した。ECサイトでの問い合わせでもっとも重視されるのは「対応スピード」で、5分以内に対応してほしい人が半数近くを占めることなどがわかった。
近年、デジタルマーケティングでは、D2CブランドやECで商品を展開する企業の増加により広告費が高騰し、CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)が上昇するなかで、ECブランドやD2CブランドにとってLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)をいかに高めるかが重要になっている。
こうした状況を受けwevnalは、ECサイトでの困りごとや疑問点を解決する問い合わせ対応が、LTVに関わるブランドへの信頼度やリピート購入にどのように影響があるのかを調査した。調査実施日は2023年11月13日~14日、ECサイトでの問い合わせ経験がある20~59歳の男女を対象に、wevnalが運営するBXプラットフォーム「BOTCHAN」を用いて調査を実施し、500の有効回答を得た。このほど、その結果の後編を公開した。
ECサイトで問い合わせをする際に重視する点をたずねた問い(複数回答)では、「対応スピード(69.8%)」ともっとも多く、次いで「情報や回答の正確性(64.2%)」、「回答のわかりやすさ(60.6%)」という結果となった。
問い合わせで重視する点として「対応スピード」と回答した人を年齢別に見ると、もっとも高い50代が77%、次いで40代が73.8%と、ともに7割を超えた。
ECサイトで商品購入後に問い合わせをした理由をたずねた問い(複数回答)では、「不具合があった」(53.9%)がもっとも多く、「返品や交換に関する問い合わせ」(49.7%)、「配達・配送の際に問題が生じた」(28.8%)と続いた。
ECサイトでの問い合わせにどの程度の時間で対応して欲しいかをたずねたところ、もっとも多いのは「1時間以内」(31.2%)だった。一方で、「即時」(14.4%)、「3分以内」(12.2%)、「5分以内」(20.2%)と回答した人の合計は46.8%となり、5分以内に対応してほしいという人が半数近くを占めていることがわかった。
ECサイトで問い合わせをする際に対応スピードはどの程度重要かをたずねた問いでは、「とても重要である」が49.2%、「やや重要である」が44.2%と、9割を超える人が重要だと考えていることがわかった。
これらの結果を受けて、wevnal 代表取締役 磯山博文氏は、「問い合わせの対応品質は消費者にどのような影響をもたらすのかを調査した『意識調査後編』の結果を発表しました。前編では、問い合わせ対応がリピート購入の後押しになっていることがわかりましたが、今回の調査では問い合わせをする際に最も重視するのは『対応スピード』であることがわかりました。その背景として、商品購入後の問い合わせ内容として『不具合・返品交換』が上位にきているように、問い合わせをする際に消費者が不安を抱えていたり、急いで解決したいと思っていることが関係しているのではないでしょうか。実際に、問い合わせにどの程度の時間で対応して欲しいかについては、5分以内に対応してほしいが約半数を占めています。近年の広告費高騰によりLTVが重視されるなかで、より良いブランド体験を提供するためには顧客とのタッチポイントである問い合わせでのスピード感ある丁寧な対応がブランドの信頼に繋がるため、EC事業者は今後取り組みを強化する必要があると判断する調査結果になりました」とコメントした。