AKOMEYA TOKYO、コロナ禍で増加した不正利用対策にRiskifiedのサービスを導入

全国各地から厳選したお米を中心としたライフスタイルショップを展開するAKOMEYA TOKYOは11月20日、Eコマースにおける不正取引防止、およびリスクインテリジェンスを提供するRiskified Ltd.のサービスを導入した。コロナ禍で増加した不正利用に対応し、新規ユーザーの獲得を目指す。

AKOMEYA TOKYOは、「一杯の炊き立てのごはんから広がるおいしい輪」をコンセプトに、全国各地から厳選したさまざまな種類の米を中心に、ご飯と相性のよいご飯のお供や、和食の中心にある出汁や調味料、食器・調理道具などを扱う。東京を中心に22の店舗、2店舗の「AKOMEYA食堂」、オンラインショップを展開。全国の生産者との強い繋がりと信頼関係のもと「ほんもの」のおいしさにこだわった商品開発やセレクトを行っており、 古くからある日本の食文化や伝統を現代のライフスタイルに合わせ提案している。

このほど、Eコマースにおける不正取引防止、およびリスクインテリジェンスを提供するRiskified Ltd.のサービスを導入し、その背景などを公開した。

AKOMEYA TOKYOで主に取り扱う食品は単価が低いため、これまで不正利用の被害はなく、チャージバックもなかったが、コロナ禍でECが盛り上がったことを背景に2022年に大量のクレジットカードマスターアタックが発生。チャージバックも次々に発生したことから、ルールベースでの不正検知サービスを導入した。しかし、ルールを設けたことで不正注文ではない真正ユーザーも不正注文と認識され、真正ユーザーが購入できないなど新たな問題が発生。人による目視での不正チェックも行わなければならないなど、人材の確保も問題となり、様々な面で課題が発生していた。

こうした課題解決のため、Riskifiedのサービス導入に至ったとしている。最大規模のeコマースリスク分析チームによって開発・管理されているRiskifiedのAI不正検知サービスとリスク・インテリジェンス・プラットフォームは、顧客取引と行動履歴の裏にいる個人を分析し、リアルタイムの意思決定とアイデンティティの洞察を提供している。

AKOMEYA TOKYOの担当者は、自社サービスはギフトで利用する顧客が多く、同じ商品を複数購入するケースも多いとし、ルールベースでの不正検知サービスでは、こうした注文は不正とルール化されてしまいAKOMEYA TOKYOのビジネスモデルとは合致していなかったと話す。

「Riskifiedのサービスはルールベースではなく、課題感にあったAIシステムを作成してAIで不正検知を行うため、誤検知を防ぎ、不正検知承認率を上げてくれます。さらにクレジットカードのオーソリ率を向上することができる副次効果にも期待しています」と述べ、その結果、新規ユーザーの定着、ブランドの売上増加にもつながるとの考えを示した。AIが不正検知を行うため、人的リソースが割かれない点にも満足しているとし、Riskifiedのサービスは課題を解決するだけでなく、ブランド全体を成長させてくれるサービスだとした。今後は、不正利用を的確に減少させることで、これまで失っていた新規ユーザーの獲得を目指す考えを示した。

▲AKOMEYA TOKYO 島氏

AKOMEYA TOKYOの担当者は、「これからもAKOMEYA TOKYOは出店を拡大していく予定です。その中でお客様には店頭でAKOMEYA TOKYOの世界観を体感していただき、その後も安全なECサイトでお買い物をしていただきたいと考えています。そのためにも、安心安全にご利用いただける環境づくりをRiskified様と一緒に行っていきたいと考えています」とコメントした。

Riskified Ltd.アカウント・エグゼクティブ ナボン恵子氏は、「不正検知と売上上昇は紙一重だと考えます。それぞれの事業者様には特徴があり、顧客の購買傾向も違います。静的なルールベースの不正検知ではカバーしきれない真正注文か不正注文かの判断をAIの動的な一瞬の判断を活用することで、不正検知の精度を上げながら顧客体験の向上を図ることができます。店頭で購入するときと同じように、フリクションのないスムーズで安全な決済環境を整え、そこに潜むチャージバックリスクを100%負うのが、Riskifiedのチャージバック保証ソリューションの特徴です。これまでAKOMEYA TOKYOで改善が難しかったオーソリ率の課題領域まで踏み込んで、決済周りの包括的な改善を実現してきたいと思います」と述べた。