TISインテックグループのTISは1月18日、精神科病院など向けに電子カルテを提供するレスコの全株式を取得し、TISの連結子会社とすることを発表した。レスコの知見や情報資産と、TISが持つ医療業界を中心とする各業界との連携、およびシステム人材とセキュリティ技術の相互活用を推進して、人々の健康づくりを支えるヘルスケアプラットフォームの拡大を目指すという。
TISがレスコを連結子会社化
レスコは精神科に特化した電子カルテメーカー。1993年創業。2003年に日本で初めて精神科専用の電子カルテを開発し、近年では診療所や訪問看護、自治体向けにもサービスを展開。睡眠障害やうつ病、依存症、認知症などの治療や支援を行う医療従事者の間での情報共有やコミュニケーションの向上を支援する。
TISは日々の健康増進から病気の予防や治療、介護までさまざまなライフステージの健康支援を目的に、健康情報および医療情報を活用するためのIT技術を集約して、オープンなヘルスケアプラットフォームを構築している。
メンタルヘルスケア領域のDXを推進
TISはレスコの顧客である精神科に向けた電子カルテシステムの標準化や機能拡充を早期に実現し、より多くの医療施設や介護施設、自治体の業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。
また、電子カルテシステムの標準化やオープン化により、製薬や保険業界との連携が図れるソリューションの創出や研究開発にも取り組むとのことだ。加えて、生活者による健康情報の一元管理、PHR(Personal Health Record)としての活用などを促進し、メンタルヘルス不調者をはじめ生活者を支える地域医療連携を実現する。それと同時に、生活者の日常をサポートしてウェルビーイングを実現するためのサービス共創にも注力する。