マガジンハウスは1月11日、発刊するカルチャー誌「BRUTUS(ブルータス)」の通巻1000号を記念したECサイト「あしたのベストバイマーケット」を開設した。4月1日まで期間限定で運営する予定だ。BASEと協業し、雑誌とECサイトを連動した「うっかり出会える」購買体験を提供するという。
「あしたのベストバイマーケット」は、「BRUTUS」で紹介したクリエーターや「BASE」を利用するショップの約150店が参加するマーケットプレイス。
「発刊から44年間『BRUTUS』は紙やウェブの二次元で発信をしてきたが、立体的な表現として物販を企画した。『すでに欲しいと思っているものを探す』ための検索性を上げるのではなく、『偶発的に出会って、欲しいと気付かされて買う』という楽しさを体験してもらいたい」(マガジンハウス ブルータス編集長 田島朗氏)と話した。
▲通巻1000号祝いの期間限定企画
BASEとの協業の背景には、クリエーターの存在があるという。「『BRUTUS』はクリエーターがいてこそのコンテンツだ。『BASE』はクリエーターによる利用が多く、親和性が高いと感じた」(同)と説明した。
両社で「この時代における消費について」の議論を重ね、「うっかり出会う」きっかけを提供するECサイトを目指したという。
同サイトは、商品のストーリーやオーナーの思いを、カードをめくるように、スワイプして発見できる設計が特徴だ。
「商品カードからショップのページに遷移したり、お気に入り商品のリストを作成したりする仕組みの一部は、マッチングアプリから着想を得た」(BASE Branding Section マネージャー 砥川直子氏)と説明した。
▲スワイプしながら商品を選べる
クリエーターたちによるファッション、食品など200点以上のオリジナルアイテムをそろえる。
「クリエーターたちによる『個人の力』を尊重する姿勢が『BRUTUS』と共通している。買い物の効率性だけではなく、商品の背景までじっくり楽しむことで、『個人』を主役にした買い物体験を実現した」(BASE 上級執行役員 山村兼司COO)と話す。
購入者向けショッピングサービス「Pay ID」との連動企画を実施し、読者以外の流入も促進する。
▲BASE 砥川直子氏(写真左)、山村兼司氏
同サイトは「BRUTUS」にとって「お祭りのような」位置付けだという。
「未来につながる1000号にしたいという思いがあった。このサイトで、『人生最高のお買いもの』をしてもらえたらうれしい。これからも、編集という雑誌ならではのスキルを、分野を超えた形でも出していきたい」(ブルータス 田島編集長)と意気込んだ。