AI insideは1月17日、AI-OCRサービス「DX Suite」に生成AIを実装し、アップデートして提供を開始したと発表した。これにより、書類読取や後続業務のデータ処理の自動化、ユーザ専用環境による利用状況に応じた運用の最適化などの機能拡張を実現したほか、アーキテクチャも刷新し、新機能を迅速かつ柔軟に追加できるようにした。
新たに生成AIを実装したAI-OCRサービス「DX Suite」
従来のAI-OCR機能で非定型書類を読み取るためには、膨大な量の書類を集め長期間かけて学習し、新たにAIモデル開発を行う必要があり、利用時には抽出したい項目を設定する作業も必要だった。今回の機能拡張により、上記の工程をすべて不要とし、これまで読み取れなかった書類でも、即座にデータ活用できる資産へと変換することが可能だという。
また、データ化した後の業務までワンストップで自動化できるようになり、読み取った書類データをExcelファイルにAIが自動転記する新機能を実装。表組が統一されていない独自のフォーマットであっても、AIがファイルを解析して指定の項目へと正確にデータを転記する。
今後、ファイル転記に加え、デジタル化した書類データの要約機能や読み取った文章からクレームの有無を判定する機能など、生成AIを活用した機能を順次追加し、一例として業務で利用頻度の高いOfficeファイル・音声ファイルへの対応を挙げている。
さらに、アーキテクチャを刷新し、ユーザが求める新機能を迅速かつ柔軟に追加・提供できるようにした。そのほか、読み取りたい書類の枚数や求められる処理スピードなど、利用状況に最適化したAI-OCRの運用を実現し、大量の書類を読み取りたいユーザにおいては、コスト削減にもつながるとしている。