化粧品通販のメディプラスの内田恭平社長は、2024年のEC市場動向について、リアルの市場が圧倒的に拡大していくと予想している。「通販で購入しても、リアルで購入しても、顧客が同じサービスを受けられるようにしていくことが必要だ」と話している。
2023年5月に、実質的にコロナが明けた形となった。いま世界全体で、コロナ前と同じ状況に戻ることはないと感じているのではないか。
国内のD2C・通販を見ると、コロナ禍の3年間は追い風だった。外出する機会が減り、リアルの消費が減ったことで、通販の消費が伸びていたからだ。
2023年にコロナが明けたことで、通販の消費からリアルの消費へと、圧倒的に転じていると感じている。リアルの消費にも変化がある。コロナ前と顧客の接点自体も変わりつつある。
リアルの消費の在り方の変化としては例えば、店頭で商品を見て通販で商品を購入するという消費の仕方がある。これも、消費者の買い方で結果的にそうなっているのか、企業やブランド側が積極的にそうなるように仕掛けているのかで、在り方が異なる。
企業やブランドが、店頭で商品を見た顧客に通販で買ってもらえるよう、オムニチャネルを推進していくべきだと考えている。そのためには、システムの力も借りていく必要がある。
重要なのは、お客さまがどのチャネルで買ったとしても、同じサービスを提供することだ。お客さまと長いお付き合いをするための一歩目を踏み出せるようにすべきだと考える。
当社の、お客さまとのリアルの接点は、卸先のバラエティーショップだ。バラエティーショップでも、D2C・通販の商品を販売するメリットを提供できたらいいと考えている。
メディプラスの社員は、専門性の高い人材が集まっている。化粧品の成分や原料に詳しい人材、広告のクリエーティブ施策に長けた人材がいる。
こうした人材が、輝いて働ける職場にしていきたい。メディプラスがライフサポートブランドになっていくために、それぞれの実力を発揮してもらう年にしたいと考えている。
これまでは「オールインワンゲルのメディプラス」として知られてきた。同じように、「○○と言えばメディプラス」といった印象を持ってもらえるブランドにしていきたい。