Infineon Technologiesは1月10日(欧州時間)、韓SKシルトロンの米国子会社でSiCウェハの製造を担当しているSKシルトロンCSS(旧DuPontのCompound Semiconductor Solutions部門。2020年にSKシルトロンが買収して米国に設立)とSiCウェハの長期供給契約を締結したことを発表した。
今回の契約では、SKシルトロンCSSからInfineonに150mm SiCウェハの提供がまず行われ、その後、Infineonの200mm SiCウェハへの移行をSKシルトロンCSSが支援する役割を担うとしている。
SKシルトロンCSSでCEOを務めるJianwei Dong博士は「この長期供給契約は、SKシルトロンCSSの広範な専門知識とInfineonのビジョンとの相乗効果を示すものだ」と述べているほか、Infineonの最高調達責任者(CPO)であるアンジェリーク ヴァン デル ブルグ氏は「SKシルトロンCSSと提携し、SiC市場の最高水準に匹敵するエネルギー効率に優れた最高品質の新製品を提供することで、SiCの需要拡大に応えられることを嬉しく思っている」と述べており、今後もサプライチェーンの強靭性を強化していくと示している。
なお、Infineonは近年、SiCウェハサプライヤの多角化を進めており、従来からのCree(2021年よりWolfspeedに社名を変更)との供給契約に加え、2022年8月にはII-VIと、2023年1月にはレゾナック、2023年5月には中国のTanKeBlueならびにSICCと供給契約を締結しており、今回の契約もそうしたマルチソーシング戦略の強化につながるものとなる。