ニコンと仏Unistellar(ユニステラ) は1月9日、デジタル天体望遠鏡「ODYSSEY PRO」と「ODYSSEY」を共同開発し、ユニステラが発売することを発表した。また、ユニステラはさらなる機能を求めるユーザー向けに「ODYSSEY PRO Red Edition」も開発し、宇宙を旅することへの情熱を表した赤のカラーに彩られた天体望遠鏡も展開している。
これらの製品は米国ネバダ州・ラスベガスで2024年1月9日~12日にかけて開催されている「CES 2024」のニコンブースにて展示。ODYSSEY/ODYSSEY PROは日本でも販売される予定だとしている。
共同開発の範囲が拡がったデジタル天体望遠鏡「ODYSSEY PRO」と「ODYSSEY」
デジタル天体望遠鏡は、GPSで自らの位置を把握し、視野にある天体と内蔵の座標データベースの比較を行うことで、ターゲットの天体を自動で捕捉する「自律フィールド検出技術」を搭載した、スマートデバイス専用アプリで直感的な操作が可能な望遠鏡。
ニコンとユニステラは、2021年にデジタル天体望遠鏡に関する共同開発基本契約を締結して以降、協力してコンシューマー向け天体観測の分野のソリューション提供に向けた開発を進めてきた。
今回発表されたODYSSEY/ODYSSEY PROは、両社の技術やノウハウが詰め込まれた第1弾デジタル天体望遠鏡「eVscope 2」に続く第2弾製品として開発されたモデル。ニコンが、映像事業で培った電子ビューファインダー(EVF)の技術を「ODYSSEY PRO」のアイピースに活用しているほか、鏡筒モジュールの設計を担当したとしており、オートフォーカスで惑星から銀河や星雲までの幅広い観察が可能な上、従来製品よりも小型軽量化を実現したとしている(重量はeVscope2は9kg、ODYSSEY/ODYSSEY PROは4kg。ただし、バッテリー持続時間は9時間から5時間へと変更されている。いずれもユニステラの公称値)。
なお両社は、今後も協力して天体観測による感動を届け、宇宙への興味や関心を高めることで科学の発展に貢献していきたいとしている。