応援購入サービス「Makuake」、EC向け物流支援「ウルロジ」と連携 実行者のリターン配送を支援

アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」を運営するマクアケは1月9日、EC事業者向け物流支援サービス「ウルロジ」を運営するディーエムソリューションズと業務提携を開始した。これにより「Makuake」のプロジェクト実行者は、リターン提供時に「ウルロジ」による物流支援サービスを特別プランで利用可能となる。実行者のリターン配送業務を支援し、円滑なリターン提供の後押しを目指す。

マクアケは、プロジェクト実行者が開発背景などのストーリーとともに発表する新商品や新サービスをサポーターが応援の気持ちを込めて先行購入することができる、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」を提供。全国約100社の金融機関との連携により日本各地の事業者が活用しているほか、国内外の流通パートナーとも連携し、プロジェクト終了後も事業が広がるよう支援している。

このほど、EC事業者向け物流支援サービス「ウルロジ」を運営するディーエムソリューションズと業務提携を開始した。ディーエムソリューションズの「ウルロジ」は、ECビジネスに特化した物流代行サービスで、EC事業者のバックオフィス業務、特に時間と労力を要する物流プロセスの最適化をサポートしている。

本業務提携により、「Makuake」でプロジェクトを実施した事業者(実行者)は、プロジェクトが終了し応援購入したユーザーにリターンを提供する際に、「ウルロジ」による物流支援サービスを特別プランで利用することが可能となった。

実行者が応援購入された分のリターンをまとめて「ウルロジ」の倉庫に納品すると、梱包から伝票貼付、サポーターへの配送までを「ウルロジ」がトータルで代行。梱包の際には「Makuake」のラベルを貼付するサービスも提供する。配送が応援購入の数カ月後となり、万一購入者が応援購入したことを失念していた場合でも、「Makuake」でのプロジェクトのリターンであることを理解し、安心して受け取ってもらえる状態を目指す。

「Makuake」は、新しい商品やサービスを生み広げたい実行者と、自分の趣味嗜好に合った新しいものに出会いたいと思うサポーターをつなぐプラットフォームとして、さまざまなパートナーとの連携や、プロダクト改善・新機能の開発などを通して、実行者のアタラシイ挑戦を後押ししてきた。

「Makuake」でプロジェクトを実施する実行者には、生活者に直接商品を届けるのが初めてとなる企業や、ごく小規模なチームでプロジェクトを実施に取り組む事業者なども少なくないため、リターン提供までの包括的な支援を求める声が寄せられていたという。

「Makuake」のリターンは、プロジェクト終了後に応援購入された分だけを生産し、サポーターに届ける仕組みのため、購入後にすぐに配送される通常のECサイトと異なり、応援購入後、数週間から数カ月先にサポーターの手元に届くという特徴がある。実行者は、リターン発送前の個別連絡や「配送ステータス」機能を活用して、サポーターにリターン発送を通知できるが、通知に気づかなかったサポーターなどから「応援購入したことを失念しており受け取りに不安を感じた」といった問い合わせも寄せられていた。一部ではリターンの荷物が持ち戻りとなるケースも発生しており、マクアケでは物流関係者への負担やいわゆる「2024年問題」への懸念から、こうした事態の解決と予防を目指している。

こうした状況を受け、「ウルロジ」を運営するディーエムソリューションズと業務提携に至った。「ウルロジ」は、EC事業者を対象とした物流代行サービスとして、特にコロナ禍をきっかけにEC活用を始めた、EC領域での経験の浅い事業者の支援を多く手がけてきた。小ロットから対応可能な柔軟性の高いサービス設計や、全国一律の料金体系なども多くの事業者の支持を集めている。さらにディーエムソリューションズは、過去に「Makuake」でプロジェクトを実施しており、プロジェクトの当事者としての経験から実行者のニーズを深く理解できるとしている。

両社の業務提携を通して、実行者がサポーターに円滑にリターンを提供するための支援を行うことで、サポーターの応援購入体験における満足度をより高め、ワクワクして応援購入を楽しむことができるサイト運営の実現を目指す考えを示した。

マクアケは今後も、ビジョンに掲げる「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」に向け、さまざまなパートナーとの連携を強化していくとしている。