スズキは1月10日、インド・グジャラート州政府との間で、新しい四輪車生産工場を建設することについて基本合意に至ったと発表した。

同合意は、インドのモディ首相をはじめとする政府関係者らが列席もとグジャラート州で開催されているイベント「バイブラント・グジャラート」において発表され、スズキからは鈴木俊宏社長が出席した。

  • スズキの鈴木社長とインドのモディ首相

    スズキの鈴木社長(左)とインドのモディ首相(右)(出所:スズキ)

同社は、今後のインドにおける四輪市場拡大に備え、2030年度までに約400万台の生産能力を確保できるよう計画しており、2025年にはカルコダ新工場(ハリヤナ州)の稼働開始を予定している。

さらなる生産力増強となるグジャラート新工場は、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディアが運営し、2028年の稼働開始を目指すとのこと。将来的な年間生産能力は100万台規模、投資額は3500億ルピー(土地取得費除く)となる見込みだとする。なお取得する土地や生産モデルなどの詳細については、今後決定次第発表するとした。

併せてスズキは、将来的な電気自動車の増産を視野に、スズキ・モーター・グジャラート(SMG)に320億ルピーを投じ、第4生産ラインを設置することも発表。同ラインは2026年の稼働開始となる予定で、これによりSMGの生産能力は、現在の約75万台から約100万台へと増強され、グジャラート州での生産能力は新工場と合わせて200万台体制になることが見込まれるという。

スズキは2030年度に向け、新工場および新生産ラインの追加によって生産能力増強を着実に進めているとする。同社の鈴木社長は前出のイベントにおいて「成長を続けるインドにおいて、お客様の立場になって多様なモビリティの選択肢を提供することにより、インド国民の皆様と共に歩んでまいります」とのコメントを残している。

  • スピーチする鈴木社長

    バイブラント・グジャラートにてスピーチする鈴木社長(出所:スズキ)