Robert Bosch(ボッシュ)は、米国ネバダ州ラスベガスで開催されている「CES 2024」において、2023年に買収した米カリフォルニア州ローズビルの半導体工場(元々はNECの米国半導体製造拠点だったのがルネサス時代に売却され、TSI Semiconductorsとなった)に、今後数か月間で15億ドル以上を投資する計画を明らかにした。
車載向けSiCパワー半導体の生産能力を増強するためで、2026年の量産開始を目指すという。この設備増強により、すでに生産を開始している独ロイトリンゲンのSiCパワー半導体工場でのSiCパワー半導体生産とあわせて同社の国際的な半導体製造ネットワークが強化されることになり、今後の数年間で同社のSiCパワー半導体生産量は10倍に増やすことができるようになるという。
電気自動車(EV)は航続距離の伸長や充電時間の短縮などを目指し、現状の400Vから次世代は800Vへと高電圧化が進む見通しであり、Boschは、SiCを採用することで、Siパワー半導体と比べて消費エネルギーの低減や航続距離の延伸ができるようになると説明している。
CARIADとEV自動充電システムの共同実験を実施へ
またBoschは、EVの充電に際し、駐車から充電作業まで人手を介さない自動充電システムの実証実験をドイツ国内の2か所の駐車場で始めたこともCES 2024にて明らかにしていrう。フォルクスワーゲン(VW)グループのソフトウェア子会社であるCARIADとの共同実験で、早期の普及を目指すとしている。