Android Authorityは1月4日(米国時間)、「ChatGPT could soon replace Google Assistant on your Android phone」において、Android版のChatGPTアプリの最新バージョンに革新的な新機能のコードが追加されたと伝えた。
Android版ChatGPTアプリに新アクティビティが追加
Android Authorityによると、Android版ChatGPTアプリのバージョン1.2023.352に、「com.openai.voice.assistant.AssistantActivity」という名前の新しいアクティビティが追加されたという。このアクティビティを有効にして起動した場合、アプリ内ボイスチャットを起動したときのように、ホーム画面にChatGPTアプリのプロセスがオーバーレイで表示される。
著者のMichaal Rahman氏は、このアクティビティはChatGPTアプリを音声アシスタントとして利用できるようにする実装の一部ではないかと推測している。
AndroidでChatGPTを利用する方法
現在、AndroidでChatGPTを利用するには、手動でChatGPTアプリを起動するか、WebブラウザでOpenAIのWebサイトにアクセスする必要がある。一方、Android標準の音声アシスタント機能であるGoogleアシスタントは、音声コマンドやジェスチャーを使ってどの画面からでも簡単に利用を開始できる。
もしこれと同様に、ChatGPTアプリが音声コマンドやジェスチャーで起動し、声だけで簡単に質問できるようになれば、Googleアシスタントに代わる音声アシスタントアプリとして広く利用されるようになる可能性もある。
ただし、現時点ではこのAssistantActivityアクティビティはまだデフォルトで無効にされており、手動で有効にしても正しく機能せずにすぐ終了してしまう。最新のChatGPTアプリにはassistant_interaction_serviceという名前のXMLファイルが追加され、音声操作APIを使用するためのvoice-interaction-serviceタグの設定が記述されているが、この設定がまだ未完成であり、必要な情報が足りていないとRahman氏は指摘する。
競合の生成AI「Bard」の動向は?
OpenAIがChatGPTを擁してこのような躍進を続ける一方で、Googleも生成AI「Bard」によって巻き返しを狙っている。同社は2023年10月にBardを搭載したGoogleアシスタントの進化版として「Assistant with Bard」を数カ月以内に公開すると発表した。
ChatGPTアプリの音声アシスタント機能がいつ正式に公開されるのかは不明だが、もし実現すれば、ユーザは自分の端末の音声アシスタントとしてBardとChatGPTのいずれを使うのかを選べるようになる。