2024年の年頭にあたり、日本IBM 代表取締役社長の山口明夫氏は以下の年頭所感を発表した。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
この度の能登半島地震により被災された皆さま、ならびにその関係の皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の皆さまの安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
日本ではDX(デジタルトランスフィーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)、少子化対策などの政策、各企業での取り組みが今まで以上に強力に推進されると同時に、テクノロジーの分野ではAIや量子コンピューティング、半導体など目覚ましい発展と社会への浸透が加速してきました。
そして、国際情勢や労働人口不足などの不安もある一方で、デフレ経済からの脱却の兆しに関する報道も多くなり、多くの人が長いトンネルを抜ける可能性への期待を抱きはじめているのではないでしょうか。
この期待を確実なものとしていくには、AIをはじめとするテクノロジーの活用により、コスト削減中心の従来の対応からイノベーション創出などにより、新たな価値を提供する価値追求型の対応に大きく舵を切る、2024年はまさにそのタイミングの年だと考えます。
当社は昨年、社会基盤として信頼できるITを提供していくために、システムの安定稼働からIT人材の育成まで5つの領域でお客さまとの共創を着実に推進してきました。特にAI分野では、企業がAIのユーザーとしてだけでなく、AIを活用した新しいビジネスを創造する側にもなれるよう、製品やサービスの提供に注力してまいりました。
そのためのAIは、透明性を持った信頼できるものでなくてはならないという考え方のもと、オープンで透明なAIの研究開発、責任あるAIを推進するアライアンスの発足など、AIの信頼性を高める活動に注力してきました。
本年は、信頼できるAIを活用し、お客さまやパートナーさまと新しいビジネスやビジネスプロセスを生み出していくことに加え、今までのシステム開発・運用を高度化、高機能化することやITにおけるプロジェクト・マネージメント手法の革新など、これからの時代の仕組みを新たに構築していきます。
また、研究開発分野では、新しい時代のコンピューティングを実現する先端技術の開発や共創をさらに加速していきます。こうした活動により、お客さま、パートナーさま、社会の皆さまとともに日本の持続的な成長に向けたイノベーション創出に貢献してまいります。
本年も引き続きご愛顧のほどお願い申し上げます。