2024年の年頭にあたり、東日本電信電話(NTT東日本)代表取締役社長 澁谷直樹氏は年頭所感として、以下を発表した。

平素よりNTT東日本グループの事業運営に対しまして、格別のご理解を賜り厚く御礼申し上げます。

年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。

まずは、令和6年能登半島地震の被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

昨年は新型コロナウイルスの5類移行に伴い、ポストコロナ時代を感じられた一方、物価の高騰や中東情勢の緊迫化など、経済や社会生活への影響の見通しは依然として不透明な1年でした。

さらに、地域社会においては、少子高齢化や社会インフラの老朽化等が加速し、従来型の仕組みによらない対応が求められています。

このような中で私たちは、多様なデジタルソリューションの提供を通じ、お客さまの持続的な発展を支援してまいりました。AIやICTを用いた遠隔営農指導により農産物の新たな産地形成を図るなど、スマート農業・ドローン・eスポーツ・デジタルアートといった通信以外の事業を着実に推し進めました。また、10月には業務運営体制を見直し、まちづくり推進機能を強化するなど、取り組みの拡大に向けた、構造改革を進めてまいりました。

2024年は、昨年制定したパーパス「地域循環型社会の共創」の実現に向け、地域の課題解決と価値創造、レジリエンス向上の取り組みを更に強化してまいります。

特に今年は、次世代通信サービス「APN IOWN 1.0」や大規模言語モデル「tsuzumi」等のデータ駆動社会を支える最先端技術の社会実装を進めることで、これまでに立ち上げてきた事業を一層加速させ、地域社会のデジタル・トランスフォーメーションや新産業創出等に寄与していく所存です。

加えて、これまで同様、安定的な通信インフラの提供に努めていくことはもちろん、情報通信事業者として培ってきた品質管理や設備保守、災害対応等のノウハウを、地域社会にも還元していくことをめざします。また、サステナビリティ経営を推進し、多様な社員の成長や脱炭素に向けた取り組みを進めてまいります。

私たちは引き続き「地域の未来を支えるソーシャルイノベーション企業」として、現場第一線で活動する社員の高い地域密着力とエンジニアリング力を生かし、地域のみなさまとともに課題解決を超えた価値創造を実現することで、夢や希望を感じられる社会づくりをご支援できるよう取り組んでまいります。

末筆ながら、本年が皆さまにとって、より良い飛躍の年になることを祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。