2024年の年頭にあたり、インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長 渡邉俊一氏は年頭所感として、以下を発表した。
AI導入の成功を左右するデータ品質の管理がより重要に
2024年の年頭に当たり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
2023年は、世界中で多くの業界がAIを取り入れる一年となりました。自然言語インターフェースを通じて、日々の業務効率化や生産性向上にAIが広く用いられ、企業だけでなく個人にもAIの利用が広がりました。AIの民主化が急速に進み、変革の可能性をより身近に実感できるようになったことは、多くの企業がAIへの投資を積極的に進める契機となりました。
インフォマティカにおいても、2023年はAIイノベーションへの投資を強化した年となりました。5月には業界初の生成AI搭載データマネジメントプラットフォーム「CLAIRE GPT」を発表し、その後は独自AIエンジン「CLAIRE」のコパイロット機能を拡張しました。これらのイノベーションを当社のエンドツーエンドなAI搭載のクラウドデータマネジメントプラットフォーム「Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」に加えることで、お客様のAIによるデータ管理の効率化を支援しています。
2024年のデジタルトランスフォーメーションの焦点は、生成AIを含むAI技術にあります。そして、AIがビジネス価値を生み出すには、AIモデルの学習で使用されるデータの質が鍵となります。機械学習における「Garbage in, garbage out(ゴミを入れるとゴミが出てくる)」という原則が示す通り、AIエンジンやLLM(大規模言語モデル)が最先端でも、質の高いデータが供給されなければ、潜在能力を最大限に引き出すことはできません。最新のLLMやチャットボットが注目されがちですが、AI導入の成功を左右するデータ管理にも注力が必要です。
また、日本では特にAIやITの人材不足が叫ばれています。その一方で、2024年にはあらゆる部門において、多くの業務担当者がAIを活用し、スキルを向上させると予測されています。さらに、AIの活用が進むにつれ、合理化されたプロセス、自己文書化コード、可観測性の向上などにより、ブラックボックス問題が解消されると期待されます。
当社のIDMCプラットフォームには、包括的かつクラウドネイティブでAIを駆使したデータ管理機能が備わっています。インフォマティカでは、お客様がIDMCを活用し、高品質で信頼できるデータを組織全体で民主化することで、人材やスキル不足を解消するサポートをしていきます。
2023年、インフォマティカはガートナー社のデータ統合ツールにおけるマジック・クアドラントにて、18年連続でリーダーに認定されました。さらに、「The Forrester Wave:Cloud Data Pipelines, Q4 2023」レポートで「インフォマティカの強力なビジョンは、生成AIによるデータ管理の自動化、高速化、民主化に焦点を当てている」との評価を受け、リーダーとして認定されました。
AI普及の中で、データ管理の重要性は増しています。インフォマティカは2024年も革新を継続し、お客様がAIやデータ管理を通じてビジネス成果を向上する支援をいたします。また、パートナー企業と協業して、お客様のクラウド、データ、AIの取り組みにおけるデータ課題の解決に取り組んでまいります。
本年もよろしくお願い申し上げます。