Windows Latestは12月26日、「Microsoft's game changer feature reinstalls Windows 11 directly via Windows Update」において、MicrosoftがWindows 11において新しいリカバリ機能をテスト中だと伝えている。この新機能では、Windows 11に何らかのトラブルが発生している場合に、Windows Updateを使用してアプリや設定、ファイルを損なうことなくリカバリを試みることができるという。

現在、Windowsの修復や再インストールにはリカバリディスクが必要

現在、トラブルが発生したWindowsの修復や再インストールは、メディア作成ツールで作成したリカバリディスクを使用してインプレースアップグレードを実施する必要がある。インプレースアップグレードはユーザーのファイルや設定、インストールされているアプリを保持するように設計されているものの、再インストールであることに変わりはないため、データが失われることを懸念するユーザーも多い。

Windows Updateを利用したリカバリのメリット

Windows Updateを利用したリカバリは、通常のWindows Updateによるアップデートと同様の手順でOS機能の再インストールを行える。そのため、データが失われるリスクを回避して、問題を修復できる可能性があるとのこと。現在、Windows Updateを使ったリカバリ機能は、Windows InsiderプログラムのCanaryチャネルおよびDevチャネル向けに展開されている。

Windows 11でWindows Updateを使った新リカバリ機能の使い方

この機能が有効なWindows 11では、設定アプリの[システム]-[回復]メニューに「Fix problems using Windows Update」という項目が追加されている。ここで[Reinstall now]のボタンを押すと、警告ウィンドウが表示された上で、再インストールを実施することができる。警告ウィンドウには「修復バージョンのシステムコンポーネントをさインストールし、アプリや文書、設定は保持される」という旨のメッセージが記載されている。

  • Windows Updateを使ってOSの再インストールが可能に

    Windows Updateを使ってOSの再インストールが可能に

  • ファイルや設定、アプリは保持され、システムコンポーネントのみ再インストールされる

    ファイルや設定、アプリは保持され、システムコンポーネントのみ再インストールされる

再インストールを実行するとWindows Updateが起動して、あとは通常のアップデートの場合と同様にインストールが行われる。終了後に再起動すればリカバリ完了だ。メディア作成ツールを使った従来の方法に比べるとあっけないほどに手軽である。

このリカバリ機能が正式版として展開される時期は明らかにされていないが、Windows Latestでは、早ければ2024年春にリリース予定のWindows 11 Moment 5 Updateの一部に組み込まれる可能性があると指摘している。