日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は12月27日、新入社員の意識と行動、指導者の指導と育成に関する調査報告書「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2023」を公開した。同調査は2022~2023年に入社した新入社員と、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員の計2631人を対象に2023年6月に実施したもの。
在宅勤務よりも出社したい6割超
同調査で70%以上の新入社員が「変化のある環境よりは、安定した環境で、着実に仕事を進めていけることを好む」と回答したほか、「無理のない範囲で業務に取り組みたいと思う」と答えた新入社員も約54%と過半数を超える結果となった。この結果に対して同社は、イマドキ新入社員は挑戦するより、無理のない範囲で業務に取り組みたいという思いがあり、安定した職場環境を好む傾向にあるといえるとの見方を示している。
また、実際の働く環境については、自分の意思で出社する割合は4割に留まるものの、「テレワーク(在宅勤務)よりも、できる限り出社して仕事をしたい」と考えている新入社員は6割を超える結果となった。
リスキリングを知っている新入社員は半数以下
「新たな職務に挑戦するために、新しいスキルを学ぶ必要性を認識している」「この1年間で、自ら新しいことを学んだ」と答えた新入社員はいずれも約87%となっており、学びへの意欲が高いことがうかがえる回答となった。
一方で、「リスキリングという言葉を知っている」「その目的などを人にも説明できる」と答えた新入社員は半数以下となっており、社会人経験をこれから積み上げていく新入社員はリスキリングの目的や意味合いは理解できていない状況だと考えられる。
「積極的に最先端のテクノロジー(AIなど)を学んでいる」と回答した新入社員も40.5%に留まり、50%を超えた上司・先輩の回答と15.2%の開きが生まれる結果となった。