PHTがフェニックスエンジニアリングを完全子会社化

PHTは12月25日、同社連結子会社であったフェニックスエンジニアリングの全株式を取得し、完全子会社化することを発表した。

PHTは、半導体生産プロセスに使用される半導体搬送システムやウェハ洗浄装置の製造・販売をメイン事業とし、日本や米国、中国のグループ会社においても半導体製造装置用の搬送装置や洗浄装置の事業を推進するなど、グローバルなビジネスを展開している。

  • PHTのウェハ自動剥離洗浄装置2023年モデル

    PHTのウェハ自動剥離洗浄装置2023年モデル(出所:PHT)

現在同社は近年の地政学的リスク分散を踏まえた成長に向けて、日本での生産・販売を推進するものづくり体制の強化を進めており、12月初旬にもフェニックスエンジニアリングが群馬県に伊勢崎工場を新設、稼働を開始したことを発表している。

Siウェハ/化合物ウェハ自動剥離装置および周辺装置の市場規模見込みは約1000億円

そうした中、今回の完全子会社化を果たすことで、両社の事業の強みを生かした形で半導体製造装置の機械設計、電気設計、機械製作の技術力のさらなる強化が可能となるため専門性を結集し、半導体製造装置事業の発展を一層促進させたいとしている。

なお、フェニックスエンジニアリングが主力事業としているシリコンウェハおよび化合物半導体向けのウェハ自動剥離装置(剥離洗浄機)および周辺装置の市場規模は約1000億円が見込まれており、今後も成長が期待されるとのことである。

  • フェニックスエンジニアリング伊勢崎工場の外観

    2023年12月より稼働を開始したフェニックスエンジニアリング伊勢崎新工場の外観 (出所:PHT)