Ruby公式Webサイト

現地時間2023年12月25日、Ruby バージョン3.3.0のリリースを公式サイトが発表した。同ページで各OS用のソースコードをダウンロードできる。本バージョンはテキストデータを解析してデータ構造を抽出するPrismを新たなパーサーとして追加した。パーサージェネレーターをRubyで書かれたLramaに置き換え、Ruby JIT(Just-In-Time)コンパイラーであるRJITを追加した結果、ネイティブバイナリーに変換するYJITのパフォーマンスを改善している。

Prism Rubyパーサーは移植性やエラー耐性、保守性を重視し、MRIとも呼ばれるCRubyやJava向けのJRubyなどに統合済み。具体的な使用方法はPrism Rubyパーサーのの公式サイトを参照するとよい。Ruby バージョン3.2からパフォーマンス向上やメモリー使用量を削減したYJITは、Arm64環境で使用する際にコンパクトなコードを生成する改善を加えている。Ruby バージョン2.6で導入したMJITを置き換えるRJITはUnixプラットフォームのx86-64アーキテクチャーのみをサポート。さらに実験目的で実装しているとの注意書きがあり、本番環境ではYJITの使用を推奨している。詳細な変更内容はGitHubのNEWS.mdを参照してほしい。Rubyは、まつもとゆきひろ氏によって開発された日本発のプログラミング言語で、フレームワーク「Ruby on Rails」を用いたGitHubやHuluなどのWebサイト開発が知られている。

  • Ruby バージョン3.3.0