Google Chromeチームは12月21日(米国時間)、「Google Chrome December update: New performance and security features」において、Chromeに実装された新しい安全性チェック機能とパフォーマンス制御機能についてアナウンスした。
新しい安全性チェック機能のポイント
Chromeには、パスワードマネージャに登録されているアカウントの安全性やインストールされている拡張機能の安全性などを検証し、注意が必要な場合はユーザーに警告する安全性チェック機能が備わっている。デスクトップ版の最新のChromeでは、この安全性チェックがバックグラウンドで自動的に実行されるようになり、ユーザがより安全にインターネットを利用できるようになったという。
具体的には、次のような場合にその他メニューに警告が表示され、追加のアクションを実行することができる。
- Chromeに保存されているパスワードが侵害された可能性がある場合
- 有害な可能性のある拡張機能がインストールされている場合
- 最新バージョンのChromeを使用していない場合
- サイトの権限設定に注意が必要だと判断された場合
加えて、長期間アクセスしていないサイトに対して、位置情報やマイクへのアクセスなどの許可を自動的に取り消す機能なども実装されている。
パフォーマンス制御機能のポイント
パフォーマンス制御機能については、バックグラウンドタブのアクティビティや視覚効果を制限する省エネモードや、アクティブでないタブのメモリを解放するメモリセーバーモードなど、昨年から今年にかけて複数の新機能が追加されてきた。最近のアップデートとしては、メモリセーバーモードでタブの上にカーソルを置いたときに、そのタブのメモリ使用量を表示する機能が追加された。また、バックグラウンドになった際にも常にアクティブにしておくサイトを指定できるなど、パーソナライズの機能も拡張されている。
Chromeにも搭載されるLLM「Gemini」
Googleは2024年の始めに、大規模言語モデル「Gemini」を活用したよりスマートで便利な機能をChromeに導入する予定としている。2023年12月に発表されたGeminiは、用途に応じてGemini Ultra、Gemini Pro、Gemini Nanoの3つのサイズがある。Chromeに搭載されるモデルのサイズや、具体的にどのような機能が利用可能になるのかなどはまだ明らかにされておらず、続報を待つ必要がある。