コーセーは12月19日、同社が独自に開発したテクニックを用いた身だしなみ用のナチュラルメイクを男性に施した際に、男性自身の「大切にしたい印象」の調査で上位に挙がった「信頼できる」、「誠実な」などの印象が高まることを実証したと発表した。
近年のコロナ禍で自分を見つめなおす機会が増えたことなどから、メンズメイクのニーズが拡大しており、身だしなみを整える目的でメイクを取り入れる男性が世代を問わず増えているという。しかし、そのメイクによって他人に与える印象がどのように変わるのかについては、これまで十分に明らかにされていなかったとする。そこでコーセーは今回、男性が考える“大切にしたい印象”を年代別に調査し、ナチュラルメイクを施すことが、どのような印象変化をもたらすのかを検証したという。
なお、今回その効果が検証されたナチュラルメイクとは、同社が独自に開発したテクニックを用いたメイクのことで、リキッドファンデーション、アイブロウ、無色のリップクリームを使用して、“メイク感”のない自然な仕上がりを特徴とするもの。つまり、女性のするメイクとはまた違ったものである。
今回の調査にあたっては、世代によっても印象変化の程度に違いが出る可能性があるという仮説のもと、Z世代と呼ばれる20代と、X世代といわれる40~50代の2つの世代に焦点が当てられた。
そして初めに男性が大切にしたい印象の調査として、10~60代の男性1330名に対して、印象を表す20ワードのうちの上位3つを選んでもらう調査が行われた。その20ワードは、以下の通りだ(50音順)。
調査に用いられた20項目の印象ワード
一目置かれそうな | 意欲的な | おしゃれな | おだやかな | 恰好いい |
かわいらしい | 元気な | 自信がある | 親しみやすい | 上品な |
信頼できる | 清潔な | 誠実な | 責任感のある | 知的な |
真面目な | 真面目な | モテそうな | りりしい | 若々しい |
その結果、20代の男性が大切にしたい印象の上位3つは「信頼できる」、「意欲的な」、「誠実な」だった。一方で、40~50代の男性が大切にしたい印象の上位3つは「信頼できる」、「誠実な」、「おだやかな」だったとのことだ。
そして調査の結果を受けて行われたナチュラルメイクによる印象評価には、20代の男性19名と、40~50代の男性17名の計36名が参加し、評価者としては男女合計128名が参加した。その評価方法は、36名の対象者の「素顔」、「ベースメイク(リキッドファンデーションのみ使用)」、「ナチュラルメイク(リキッドファンデーション、アイブロウ、無色のリップクリームを使用)」の状態をそれぞれ撮影した画像を評価者が目視し、設定された20項目の印象ワード(信頼できない/信頼できる、無気力な/意欲的な、などの形容詞の組)が5段階で評価された。
結果、20代が大切にしたい印象の上位である「信頼できる」、「意欲的な」、「誠実な」は、全てナチュラルメイクによって高まることが判明。40~50代の大切にしたい印象のうちの「信頼できる」、「誠実な」については、ナチュラルメイクだけでなく、ベースメイクだけでも大きく高まることが確認された。そのほか特に印象が高まる項目としては、「清潔感のある」、「りりしい」印象(年代共通)、「自信のある」(20代)、「若々しい」印象(40~50代)、という結果になった。
今回、男性が大切にしたい印象の多くを、ナチュラルメイクによって高められることが確認された。同社では、これらの結果を店頭接客にも取り入れ、男性への効果的なメイク提案を推進していくという。また、メイクに抵抗がある顧客にしても、ベースメイクのみでも自身の大切にしたい印象に近づけられるという結果から、肌を整えることで印象を変えることができるという考え方をスキンケア提案にも活かすなど、今後も、顧客の多様なニーズに対応していくとしている。
なおコーセーは、同社の直営店である「Maison KOSÉ銀座」および「Maison KOSÉ表参道」の店頭にてメンズメイクレッスンを継続して開催しており、2024年からはオンラインセミナーの開催も予定しているとのことだ。