コンガテックが、Intelの最新プロセッサとなる「Core Ultra プロセッサ」(開発コード名:Meteor Lake)を搭載したCOM Express Compact モジュール「conga-TC700 COM Express Compact Type6モジュール」を発売した。
同モジュールは、Core Ultraが搭載しているCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、NPU(Neural Processing Unit)などのコンピューティングエンジンの組み合わせを活用することが可能であり、要求の厳しいエッジにおけるAIワークロードを低消費電力かつ高効率で実行することができるようになるという。
CPUコアとしては、一般的なコンピューティングに向けたP-core(最大6コア、12スレッド)と高効率のE-core(最大8コア、8スレッド)、さらに低消費電力での処理が可能なLP E-core(最大2コア、2スレッド)といった3種類が内蔵されているほか、グラフィックスコアを多用するタスク向けに向けてはハイパフォーマンスなIntel Arc GPUを、ニューラル処理が必要な場合はNPU「Intel AI Boost」も搭載(NPUとLP E-coreはSoCタイル)。コンピューティングアーキテクチャ全体としてCPU、GPU、NPUの中から最適なものを選ぶことで高度なニューラル処理機能を低消費電力で実現できるとしている。
特にNPUが内蔵されたことにより、個別のアクセラレータを実装したシステムと比べてシンプルかつ低コストなシステム構成が可能となり、高度なAIワークロードを効率的にエッジシステム上に統合することが可能になったとする。
ハイパフォーマンスかつ低消費電力を実現したことからコンガテックでは適用先として、医療従事者をサポートする手術ロボットやメディカルイメージング、診断システムのほか、状況認識を必要とする産業アプリケーションである検査システムや固定ロボットアーム、自律移動ロボット(AMR)/無人搬送車(AGV)などを挙げており、さまざまなアプリケーションに柔軟に対応できるとしている。
なお同社は、サービスとしてカスタムシステム設計向けの衝撃および振動テスト、温度スクリーニング、高速信号コンプライアンステスト、エコシステムの一環としてのコンガテック組み込みコンピュータテクノロジーの使用を簡素化するための設計サービス、COM Expressを活用した開発で必要となるトレーニングセッションなども用意しているとしており、顧客の開発を支援することもできる体制を構築済みだとしている