みずほ信託銀行は12月20日、個人株主の分析に生成AI(人工知能)技術を取り入れたサービスの提供を開始すると発表した。

  • みずほ信託銀行、生成AIを活用した個人株主のコメントの分析サービス取扱開始

    みずほ信託銀行、生成AIを活用した個人株主のコメントの分析サービス取扱開始

生成AIで個人株主のコメントを分析

みずほ信託銀行は、米マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」の生成AIを活用したテキストAI分析サービス「TopicScan」(エモーションテック提供)の提供を開始する。同ツールにより、議決権行使後に行う株主アンケートといった非定型でかつ大量のコメントを分析できるようになる。

株主アンケートのコメントにおいて頻出するトピックを自動で抽出し、そのトピックに込められた感情の良し悪しを分析する。コメントを定量的に可視化することで、企業戦略立案につなげられるとしている。

2024年より開始する新NISAにより、個人株主がさらに増加していくことを想定し、個人株主の多くのコメントを分析・可視化できるツールの取り扱いに踏み切った。みずほ信託銀行によると、個人株主の分析に生成AI技術を取り入れたサービスを提供するのは、金融機関として初の取り組みだという。

より高度な株主戦略へ

同行とエモーションテックは、2023年3月に業務提携を行い、エモーションテックの特許技術を用いた、「株主アンケート調査(EmotionTech IX)」の提供も開始している。同サービスを活用することで、webアンケートを通じて個人株主からの上場会社への信頼・愛着度合いが分析できるとしている。TopicScanと併せて利用することで、より高度な株主戦略の立案、ひいては株主との対話を実現することができると見込んでいる

みずほ信託銀行は今後も、新技術を取り込んだ新たなサービスの提供を進め、企業価値向上のサポートを進めていきたい考えだ。