Microsoftは2023年12月12日にWindows 11向けの累積更新プログラム「KB5033375」をリリースしたが、Bleeping Computerは12月18日、「December's Windows 11 KB5033375 update breaks Wi-Fi connectivity」において、この更新プログラムを適用したPCにおいてWi-Fi接続が正常に動作しなくなる問題が発生していると伝えた。
Windows 11におけるWi-Fi接続不具合の状況
本稿執筆時点では、KB5033375の既知の問題セクションにこの問題に関する情報は掲載されておらず、Microsoftが問題を認識して対策を進めているのかは明らかではない。
したがって原因は不明だが、Bleeping Computerは、Wi-Fiアクセスポイントの切り替えをスムーズに行うためのFast Transition / Fast Roamingに関連して、この問題が発生している可能性があると指摘している。これらの機能は複数のアクセスポイントを持つネットワークでのみ有効なため、小規模な家庭のネットワークが影響を受ける可能性は低い。
問題発生時の暫定的な対応策
KB5033375は2023年12月4日にリリースされたオプションのプレビュー更新プログラムKB5032288における変更内容も含んでいる。したがって、KB5033375だけでなくKB5032288を適用しているユーザーもこのWi-Fiの問題の影響を受ける可能性がある。
問題が発生した場合の暫定的な対応策としては、KB5033375およびKB5032288をアンインストールしてアップデート前の状態にロールバックすることが考えられる。更新プログラムのアンインストールは、Windows Updateの「更新履歴」のページで対象の更新プログラム(KB5033375およびKB5032288)を探し、右側の[アンインストール]ボタンで実施できる。
ただし、KB5033375とKB5032288にはセキュリティ問題も含めた多数の問題への修正も含まれるため、もしWi-Fi接続に不具合が生じていなければ、アンインストールせずにMicrosoftが正式な対策をリリースするまで様子を見た方がいいだろう。