2022年に登場し、生成AIブームの火付け役ともなったChatGPT。同サービスは今も進化を続けており、テキストだけでなく、画像や図表にも対応するなどマルチモーダルAIへと歩みを進めている。
今後、ChatGPTは確実にビジネスにも影響を与え、ワークスタイルそのものを変革していくだろう。そんな時代に活躍する人材になるためにはどうすれば良いのか。
11月6日~17日に開催された「TECH+ EXPO 2023 Autumn for データ活用 データで拓く未来図」に、ELYZA 取締役 CMOで三井住友カード Head of AI Innovationの野口竜司氏が登壇。ChatGPT時代における“文系AI人材”になるポイントについて語った。
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ChatGPTがもたらす本格的AI活用時代
講演冒頭、野口氏が提示したのがいくつかのグラフだ。実はこのグラフ、野口氏がECサイトで購入したファッションアイテムの購入履歴をChatGPTのcode interpreter機能を活用して作成させたものである。
具体的なやり方としては、まずExcelやPowerPoint、ドキュメント、CSV、プログラムコード、画像データなどを活用して、購入したアイテムの名前、ブランド、サイズ、カラー、価格、購入日などをまとめ、プロンプトとともにChatGPTに入力する。すると、Python等のライブラリが動いて処理を行い、瞬く間にグラフを生成してくれるのだ。
さらにChatGPTのすごいところは、例えば「サイズ」のカラムに間違えてアイテムカラーを入れてしまっている場合、それを把握して正しく修正してくれる点である。さらに、明らかに間違えて入力している異常値がある場合、それも除外してくれる。このように、まるで人のような柔軟な判断に基づいて作業を行えるのは、ChatGPTならではと言えるだろう。
ChatGPTに代表される生成AIの登場は、まぎれもなくAI時代の到来を示すものだ。これまでにもAIブームは何度も起こってきたが、結局は一過性で終わってしまっていた。だが、現在起きている第4次AIブームはもはやブームではなく、「本格的AI活用時代」と呼ぶべきなのだ。
野口氏によると、AIは主に4つに分類できるという。