東京ビッグサイトにて12月13日~15日にかけて開催されているDX時代を支えるエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2023」にて、安川電機は半導体ウェハ搬送用クリーンロボットなどを展示している。
ウェハ搬送用クリーンロボット「SEMISTARシリーズ」の特徴
特に注目を集めていたのが、成膜やエッチングなどの半導体製造の前工程において使用される、ウェハ搬送用真空ロボット「SEMISTAR GEKKO VDシリーズ」。
SEMISTARシリーズの特徴としては、同社独自の技術である真空ダイレクトドライブモータ(DDモータ)が採用されている点が挙げられるという。
従来はロボットを動作させるために、減速機やタイミングベルトを使用してモータからの動力を伝達していたが、DDモータの直接駆動や金属ベルトを介して駆動することでパーティクルが少なく、高精度搬送もできる仕組みが実現された。
「指定位置に高精度でウェハを運びたい」といった顧客の要望に応え開発されたロボットとなる。なお写真のロボットでは、2枚ずつ運べる計算で1時間に370枚程運ぶことができるとしていた。(搬送枚数はハンドの形状や材質に依存)
部品を内製化できるところを強みに攻勢をかける安川電機
また、モータやコントローラ、機械・装置の動きを精密に制御するための位置決めセンサであるエンコーダなど装置に組み込まれる部品は多くあるが、使用される環境によって振動や衝撃、温度変化に耐える必要がある。この点について同社は強みを発揮できるポイントだとしており、「部品を他社製品で揃えると大きさが合わなかったりカスタマイズしにくかったりする側面があるが、安川電機では部品の多くを内製化しているため、高性能かつカスタマイズできるウェハ搬送用ロボットが作れるところが強みだ」とブース担当者も述べていた。