三菱電機とTXOne Networks(TXOne)は12月11日、両社のOT(Operational Technology:制御運用技術)セキュリティ事業の持続的拡大を目指し、技術開発およびマーケティングにおける長期的な協力関係構築のための協業契約を締結したことを発表した。
従来の製造現場のOT/ICS(Industrial Control System:産業用制御システム)は、クローズド環境で運用されていることが多く、これまでITシステムとOTシステムは切り離されていた一方で、IoTやDX(デジタルトランスフォーメーション)の出現により、ITとOTの融合が進んでいるという。
その結果、特に半導体や自動車をはじめとした製造業を狙ったサイバー攻撃によって生産停止に追い込まれるという事例が発生するなど、工場に対するセキュリティ対策の重要性が高まっている。
三菱電機は、これらのサイバー攻撃から製造現場を守るためワンストップOTセキュリティソリューションを提供している。金融業界をはじめとする各分野向けで培ってきたITセキュリティ技術と、製造業をはじめとした制御機器/システム事業で長年培った知見を融合し、アセスメント・コンサルティングから対策・運用までのサービスを一貫して提供しているという。
一方のTXOneは、OT固有のネットワークセグメンテーションおよび防御技術により、サイバー攻撃の影響を軽減し、OT環境の特性に従い、「常に疑い、常に検証する」というメソッドを通じて、安全な生産活動を支援するサイバーセキュリティソリューションを提供している。
今回の協業契約締結により、両社は三菱電機が提供するアセスメントや保守運用などのサービスおよび制御機器・システムと、TXOneが提供するOTセキュリティ製品を組み合わせる共同開発を通じ、OTセキュリティの新たな価値を創出していきたい考え。
生産性、効率性と安全性を両立するOTセキュリティソリューションを提供することにより、さまざまな製造業のサプライチェーン全体のセキュリティレベルの向上に貢献していきくとしている。