プロンプトエンジニアリングに役立つ本
プロンプトエンジニアリングとは、AI(人工知能)に最適な指示や命令を与えるスキルのことです。指示の仕方が適切だと、AIから望む結果を受け取れます。プロンプトエンジニアリングは、AIとのコミュニケーション方法です。
プロンプトエンジニアリングのスキルを身につけると、意図した通りのコンテンツ生成が可能になります。例えば、AIに文章を書かせる際、プロンプトエンジニアリングのスキルを使って、目的や文体や視点などを明確に指示すると、AIはより適切な文章を生成できます。
今、市場ではプロンプトエンジニアという職種が注目されており、その将来性が期待されています。この記事では、プロンプトエンジニア検定資格を目指している方に向けて、おすすめの本10選を紹介します。
これらの本は、プロンプトエンジニアリングの基礎から応用までをカバーしており、独学でスキルアップできるようになっています。AIをよりうまく活用したい方も、ぜひ参考にしてください。
【参考】:「プロンプトエンジニアリング試験」を提供開始 | 株式会社ギブリー
【参考】:OpenAI API を使用した迅速なエンジニアリングのベスト プラクティス | OpenAI
プロンプトエンジニアリングの手法
プロンプトエンジニアリングには、Zero-shot、Few-shot、Chain-of-Thoughtなどの手法があります。これらは基本として押さえておきたい手法です。以下、各手法について解説します。
▪Zero-shot:
何の事前情報もなしにAIへ質問を投げかけるプロンプトのことです。よく学習しているAIであれば、ある程度の精度で回答します。
▪Few-shot:
事前に具体例や解答例を与えることで、回答の精度を上げるプロンプトのことです。
▪Chain-of-Thought:
複数のプロンプトを連結し、ステップを追ってAIに考えさせます。より高い精度の回答を引き出したい場合に利用するプロンプトのことです。
【参考】:プロンプトエンジニアリング技術 | Prompt Engineering Guide
プロンプトエンジニアリングのメリット・デメリット
プロンプトエンジニアリングについて知ること、学ぶことでどのようなメリットが得られるのでしょうか?プロンプトエンジニアリングの理解や学習におすすめの本を紹介する前に、メリットとデメリットについて確認しておきましょう。
メリット
プロンプトエンジニアリングを知り、学ぶことでプロンプト作成の精度を上げ、より適切なプロンプトを作成することができるようになるでしょう。以下、メリットについて紹介します。
■ AIのモデルをより活用するためのスキルを身に付けられる
プロンプトエンジニアリングは、AIのモデルをより効果的に活用するための重要なスキルです。これを学ぶことで、AIのモデルの能力や限界を理解し、最適な入力文を作成することができます。これにより、AIのモデルの性能や精度を向上させることができます。
■ AIのモデルを自分に合わせて調整できるようになる
プロンプトエンジニアリングは、AIのモデルをカスタマイズするための柔軟な方法です。これを学ぶことで、AIのモデルに対して、様々な目的やタスクに応じた入力文を作成することができます。これにより、AIのモデルを自分のニーズに合わせて調整することができます。
■ AIのモデルを手軽に作成できるようになる
プロンプトエンジニアリングは、AIのモデルを開発するための簡単な方法です。学ぶことでAIのモデルに対して、コーディングやトレーニングなしに入力文を作成することができ、AIのモデルを手軽に作成することができるようになります。
デメリット
プロンプトエンジニアリングを学ぶデメリットはあります。どれほどプロンプトエンジニアリングのスキルが高まっても、一定の知識や洞察力がなければ適切なプロンプトを作成できません。プロンプトエンジニアリングは決して万能ではなく、特定の領域やタスクに特化した方がより良い結果を得られます。
※AIのモデルとは、AIの技術を用いて、特定の目的やタスクを達成するためのプログラムです。AIのモデルは、大量のデータや知識を学習し、入力に対して出力を生成することができます。
AIのモデルには、様々な種類や分野がありますが、プロンプトエンジニアリングでは、主に自然言語処理(NLP)やコンピュータビジョン(CV)などの分野のモデルを扱います。
プロンプトエンジニアリングの学習におすすめの本10選
ここでは、プロンプトエンジニアリングの学習におすすめの本を10冊紹介します。
プロンプトエンジニアリングとは何か、身に付けることでの何が得られるのかについて知りたい方、プロンプトエンジニアを目指している方、機械学習エンジニアを目指している方、ChatGPTなどのAIツールを活用したい方におすすめの本を10選として紹介します。
プログラミング知識ゼロでもわかる プロンプトエンジニアリング入門
プロンプトエンジニアリングについて、基本から応用までわかりやすく解説した入門書です。プログラミング知識がなくても、理論的なアプローチを学ぶことで、AIとのコミュニケーション方法を身につけることができます。
本書では、ChatGPTやAzure OpenAIなどの最新のAIモデルを使って、プロンプトエンジニアリングの手法やテクニックを紹介しています。AIの利用効率や性能を向上させたい人におすすめの1冊です。
▪著者:掌田 津耶乃
▪出版社:秀和システム
▪ページ数:416ページ
▪出版日:2023年11月17日
【参考】:プログラミング知識ゼロでもわかる プロンプトエンジニアリング入門
生成AIプロンプトエンジニアリング入門 ChatGPTとMidjourneyで学ぶ基本的な手法
プロンプトエンジニアリングについて、基本から応用までわかりやすく解説した入門書です。プログラミング知識がなくても、理論的なアプローチを学ぶことで、AIとのコミュニケーション方法を身につけることができます。
本書では、ChatGPTやMidjourneyといった人気の生成AIの概要や特徴、文章生成AIや画像生成AIを利用したコンテンツ生成の基本的な手法、ChatGPTとMidjourneyを組み合わせたプロンプトエンジニアリング手法などを紹介しています。AIの利用効率や性能を向上させたい人におすすめの1冊です。
▪著者:我妻 幸長
▪出版社:翔泳社
▪ページ数:224ページ
▪出版日:2023年12月13日
【参考】:生成AIプロンプトエンジニアリング入門 ChatGPTとMidjourneyで学ぶ基本的な手法
ChatGPTは質問・指示が9割
プロンプトエンジニアリングについて、基本から応用までわかりやすく解説した入門書です。プログラミング知識がなくても、理論的なアプローチを学ぶことで、AIとのコミュニケーション方法を身につけることができます。
本書では、ChatGPTやGPT-4などの最新のAIモデルを使って、プロンプトエンジニアリングの手法やテクニックを紹介しています。AIの利用効率や性能を向上させたい人におすすめの1冊です。
▪著者:山﨑 志津
▪出版社:池田書店
▪ページ数:208ページ
▪出版日:2023年6月26日
【参考】:ChatGPTは質問・指示が9割
ChatGPT API×Pythonで始める対話型AI実装入門(GPT-3.5&GPT-4 対応)
対話型AI「ChatGPT」をアプリケーションに組み込んで利用するためのAPIの使い方を、Pythonのコードを交えて解説した入門書です。ChatGPT APIを活用することで、ChatGPTを他のサービスと連携でき、ブラウザ版のChatGPTを単独で使うよりも幅広い活用が可能になります。
さらに、プロンプトエンジニアリング技術を用いて、ChatGPTに対して特定の目的やタスクを達成するように指示する方法も学べます。それにより、ChatGPTから高品質な出力を得ることができるようになるでしょう。
▪著者:古川渉一、荻原優衣
▪出版社:インプレス
▪ページ数:256ページ
▪出版日: 2023年10月24日
【参考】:ChatGPT API×Pythonで始める対話型AI実装入門(GPT-3.5&GPT-4 対応)
ゼロからはじめる なるほど! ChatGPT活用術
ChatGPTは、自然言語処理の技術を応用して、さまざまな分野の質問に詳細な回答を生成できるAIですが、ただChatGPTに質問や指示をするだけでは、思い通りの結果を得ることができません。ChatGPTに対して、特定の目的やタスクを達成するように指示する入力文を作成する技術が必要です。
それが「プロンプト」や「プロンプトエンジニアリング」です。本書では、個人的な相談事や資料作成、ビジネス文書作成やブレインストーミング、情報検索など、ChatGPTを効果的に活用できる実例を豊富に掲載しています。ChatGPTの無限の可能性を理解し、自分の仕事や学習に役立てるための1冊です。
▪著者:マイカ
▪出版社:技術評論社
▪ページ数:160ページ
▪出版日: 2023年7月3日
【参考】:ゼロからはじめる なるほど! ChatGPT活用術
LangChain完全入門 生成AIアプリケーション開発がはかどる大規模言語モデルの操り方
ChatGPTのフレームワークであるLangChainの基本から応用までをわかりやすく解説した入門書です。LangChainを使うことで、生成AIに対して、特定の目的やタスクを達成するように指示する入力文を作成する技術であるプロンプトやプロンプトエンジニアリングを効率的に学び、実践できます。
本書では、LangChainの各モジュールの使い方や、文章生成や画像生成などの様々なアプリケーションの実装方法をサンプルコードを交えて紹介しています。生成AIの利用効率や性能を向上させたい人におすすめの一冊です。
▪著者:田村 悠
▪出版社:インプレス
▪ページ数:256ページ
▪出版日:2023年10月24日
【参考】:LangChain完全入門 生成AIアプリケーション開発がはかどる大規模言語モデルの操り方
10倍速で成果が出る!ChatGPTスゴ技大全
ChatGPTは、自然言語処理の技術を応用して、さまざまな分野の質問に詳細な回答を生成できるAIですが、ただChatGPTに質問や指示をするだけでは、思い通りの結果は得られません。特定の目的やタスクを達成するように指示する入力文の作成技術が必要です。
本書では、プロンプトやプロンプトエンジニアリングの基本的な考え方や手法を紹介し、文書作成やプログラミング、Excel操作やリスキリングなど、ChatGPTを効果的に活用できる実例を豊富に掲載しています。
▪著者: 武井 一巳
▪出版社:翔泳社
▪ページ数: 312ページ
▪出版日: 2023年9月13日
これからのAI×Webライティング本格講座 ChatGPTで超時短・高品質コンテンツ作成
Webライティングにおいて、人間のような文章を生成するAI「ChatGPT」を効果的に活用するための本格的な講座です。ChatGPTに対する適切な指示を行うための「プロンプト」や「プロンプトエンジニアリング」について、基本から応用まで詳しく解説します。
また、ブログ記事、SNS、ネットショップなど、実際に作成することが多いWebコンテンツの作成方法や事例も豊富に紹介します。Webライティングの質を高め、コンテンツを超時短で作ることができるようになる1冊です。
▪著者:瀧内 賢
▪出版社: 秀和システム
▪ページ数: 216ページ
▪出版日: 2023年8月25日
【参考】:これからのAI×Webライティング本格講座 ChatGPTで超時短・高品質コンテンツ作成
生成AI 社会を激変させるAIの創造力
新しいものを「創造する」という意味において、「生成AI」の基本から応用までわかりやすく解説した本です。生成AIは、データから学習し、それを使用して創造的かつ現実的な、まったく新しいアウトプットを生み出す機械学習手法です。
本書では、第一線のソフトウェアの具体例の紹介などを通じて、画像、動画、音楽・音声、文章などのコンテンツを生成するAIが生み出すチャンスと問題点と解決の流れについて解説しています。
▪著者:白辺 陽
▪出版社: SBクリエイティブ
▪ページ数: 312ページ
▪出版日: 2023年5月31日
【参考】:生成AI 社会を激変させるAIの創造力
生成AI時代の「超」仕事術大全
生成AIと言われる技術が、仕事や社会にどのような影響を与えるのか、そしてその中で生き残るために必要なスキルや知識は何かについて紹介しています。外資系コンサルが仕事で使っているプロンプトが公開されており、参考になるでしょう。
公開生成AIの原理や使い方からリスク対策、業界や職業の未来予測など、超実践的な仕事術が満載です。
▪著者:保科 学世、アクセンチュアAIセンター
▪出版社: 東洋経済新報社
▪ページ数: 352ページ
▪出版日: 2023年11月1日
【参考】: 生成AI時代の「超」仕事術大全
プロンプトエンジニアリングを積極的に活用しよう
ここまで、プロンプトエンジニアリングに関するおすすめの本10選を紹介しました。 プロンプトエンジニアリングは、AI(人工知能)から期待する出力を得るための指示や命令を設計し、最適化するスキルのことです。
それは、エンジニアのみならず、生成AIを活用したい人にとって欠かせないスキルとなっていくでしょう。この機会にプロンプトエンジニアリングを知って学び、エンジニアとして、生成AIを活用するユーザとしてスキルアップを目指してみましょう。