日立ソリューションズは12月4日、PPAPメール受信時の対策に加え、誤送信防止も含めた送信時の対策まで対応可能という「活文 メールゲートウェイ クラウドサービス」を、2024年1月10日に提供開始すると発表した。価格は個別見積。

  • サービス利用時のPPAPメール受信イメージ

暗号化ファイルとパスワードをメールの同一経路で送付するPPAPは、多くの企業で廃止を検討中だが、完全廃止できている企業は全体の一部だという。一方、メールに添付した不正ファイルをきっかけとしたマルウェア感染が多く報告され、企業は受信せざるを得ない添付ファイル付きメールの安全な受信対策が求められている。

新サービスでは、社外から送られてくるPPAPメールを自動的に隔離し、添付ファイルを検疫した後に安全に受け取る手段を提供することで、メール受信時のセキュリティ強化が可能だ。

企業はPPAPの完全廃止に向けた過渡期でもメール・セキュリティの安全性を高め、業務を遂行できる。またメール送信時では、メール本文とは別に添付ファイルを安全に送信できるPPAPメールの送信対策に加え、一時保留や上長承認といった誤送信防止ができ、オールインワンで送受信の対策が可能。

同サービスはこれまで、オンプレミス版で総計100万ユーザー以上が利用しているといい、PPAPの廃止に向けた需要の高まりから、導入負担が少ないというクラウド・サービスの提供を開始するもの。また同サービスは、日立グループのPPAPメールに対するセキュリティ強化対策としても採用しているという。

  • サービスの概要

同サービスの特徴として同社は、1)受信対策として、PPAPメールを隔離した後、添付ファイルの安全性を確認してからメールを受信、2)送信対策として、メール本文とは別に添付ファイルを安全に送付、メールの誤送信も防止(クラウド・サービスでの提供は2024年3月に開始予定)、3)ユーザー企業のメール環境に依存せずに、既存メール・セキュリティ対策の強化が可能、の3点を挙げている。