NECと自律調整SCMコンソーシアムは11月30日、10月に実施したNECプラットフォームズの調達関連システムに自動交渉AIを連携させ、サプライヤからの部品購買業務における納期調整を自動化する検証の結果を発表した。
検証は、NECプラットフォームズがサプライヤに対して発注済みの部品に関して、サプライヤの納期回答が注文納期よりも遅延している場合、あるいは、生産計画の変更を受け、納期に前倒し依頼が必要になった場合を想定して行われた。
検証では、購買側(NECプラットフォームズ側)に導入した自動交渉AIが、部品の在庫状況や生産計画情報などを活用して、チャットボットを介して販売側の担当者と納期調整を行った。実際にNECプラットフォームズの実ラインで稼働しているシステムと自動交渉AIが連携して、納期変更が必要となったPO(購買発注)について納期調整を行い、変更された納期で納品されたことが確認されたという。
今回の検証を通じて、自動交渉AIにより、在庫確認、発注量算出、販売側担当者とのやりとりが自動化され、取引先との納期調整がスピードアップすることが分かった。これにより購買担当者は、部品在庫の適正化や予期せぬ需要変動への対応などに取り組むことができるようになり、変動対応力の向上につながることが期待できるという。
今回は、購買側が自動交渉AIで販売側が人という形態で実証が行われたが、今後は購買側が人で販売側が自動交渉AI、または購買側・販売側の双方に自動交渉AIを導入する形態での検証も進めていきたい考えだ。