アサヒ飲料は11月29日、AI(人工知能)を活用した独自の微生物迅速検査法「FLOX-AI(フロックスアイ)」に関して、RYODENと技術ライセンス契約を締結し、2024年1月から同社を通じた外部販売を開始すると発表した。
FLOX-AIは、蛍光染色法とAIを融合させた同社独自の技術。蛍光染色法とは、生きている微生物だけに反応する特殊な蛍光試薬で染色し、蛍光検出型装置によって微生物の有無を確認する手法。従来の検査法では3日かかっていた微生物検査期間を最短1日まで短縮することができるという。出荷待ち在庫の削減や柔軟な需給調整の実現につながるシステムだ。
2022年8月からアサヒ飲料群馬工場にて運用試験を開始し有効性が確認できたため、2023年7月から岡山工場、11月から明石工場、富士山工場での運用を開始した。今回、アサヒ飲料が権利をもつFLOX-AIに関する特許、商標、技術ノウハウをRYODENに使用許諾し、製造委託企業や原材料サプライヤーなどの協力会社を中心に販売を開始する。RYODENはFLOX-AIの販売、技術サポートおよび保守点検を行う。
アサヒグループジャパンは、2022年5月から業務効率化や高度化、生活者インサイトの掘り起こしなどを目的とした生成AIの本格導入を見据えた『ジェネレーティブAI 「やってTRY」プロジェクト』を推進している。
アサヒグループ各社からの自薦による約100人の社員と共に、生成AI技術の活用についてグループ横断で試行するプロジェクトで、生成AIの試行を通して同技術に関する利活用の知見獲得を目指している。