三井住友信託銀行は11月29日、量子コンピュータ向けのソフトウェアを開発する米Zapata Computingと生成AI(人工知能)および量子技術の金融時系列への応用に関する協働を開始すると発表した。Zapata Computingが提供するアプリケーション開発プラットフォーム「Orquestra」を、同行のマーケット事業における適用を目指した共同研究開発を行う。

三井住友信託銀行は生成AIを活用することで、過去の統計とトレーダーによる見通しを組み合わせて市場変動に関するシナリオを生成し、トレーダーが現在よりも正確かつ迅速に意思決定できるようにしていく。

また、リスク管理におけるストレステストの高度化や、デリバティブトレーダーのヘッジ行動にも応用できると考えている。さらに、デリバティブの価格やXVAと呼ばれる評価調整額を、現在よりも効率的に計算することにもつなげていきたい考えだ。