3Hメディソリューション(以下、3H)は11月28日、治験や臨床研究についてオンライン面談や電子同意(eConsent)を可能にするDCT(Decentralized clinical trial:分散型臨床試験)のプラットフォーム「Uchiken(ウチケン)」の提供を開始したことを発表した。

DCTとは、遠隔診療や訪問看護、ウェアラブルデバイスなどを活用して、患者が医療機関に来院することなく自宅などで治験に参加できる取り組み。3HはDCTを支援するUchikenの第一弾として、治験における同意取得を遠隔で行うためのeConsentの仕組みと、その際に必要となる遠隔面談の機能を開発した。

システムとしては、Web会議システム「Zoom Meetings」や電子署名システムの「DocuSign eSignature」を用いる。これにより、Uchikenのオンライン環境において、患者と医療従事者は内容説明や疑義の確認、検討、同意の意思確認、署名までの各工程を実施できるようになるとのことだ。

  • Uchikenのサービス構成

    Uchikenのサービス構成

なお、同社はUchikenの開発において国立がん研究センターと共同研究契約を結び、医療現場に必要な機能や利便性を考慮した実用可能性などについての助言を得ているという。さらに、FDA(米国食品医薬品局)が制定した「FDA 21CFR Part11」に対応し、従来の紙の記録や手書きの署名と法的に同等の効力を持つことを保証するとのことだ。

  • Uchikenが解決し得る課題

    Uchikenが解決し得る課題