日本電信電話(以下、NTT)、NTTドコモ(以下、ドコモ)、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)、スカパーJSATは11月28日、Amazonが提供する低軌道衛星ブロードバンドネットワーク「Project Kuiper(プロジェクトカイパー)」(以下、Kuiper)との戦略的協業に合意したことを発表した。
NTTらは今回の協業により、高い信頼性と広範囲のカバーエリアを実現する高度な衛星ブロードバンドネットワークを日本の顧客に提供し、通信の可用性とレジリエンス強化に取り組むとしている。
協業の一環として、NTTとスカパーJSATはKuiperを国内の企業や政府機関、自治体などに対して提供する。また、NTTグループはKuiperを自社およびグループ会社でも活用し、レジリエンスと冗長性を兼ね備えた通信ネットワークを構築するための選択肢を提供していく。
その一例として、ドコモはKuiperを利用して山間部や島しょ部など、これまでサービス提供が難しかった地域で自社のコアネットワークと接続し、提供エリアを拡大する。企業や政府機関、自治体などのユーザーはKuiperを活用することで、これまで通信環境の確保が難しかったエリアにおいても、一次産業におけるIoT活用や建設機械の遠隔操作といった高度なソリューションの導入が可能になるという。
ユーザーはKuiperを利用してAWS(Amazon Web Services)のクラウドサービスにアクセスし、AIや機械学習などを利用できるようになる。さらに、NTTとスカパーJSAT、Kuiperは地球と宇宙の間のシームレスな通信サービスに関する協業を模索し、日本のビジネスイノベーションを支援するとのことだ。