マイナビは11月28日、正社員の20代~50代男女のうち、2023年10月に転職活動をした人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人の1318人を対象に実施した「2023年冬ボーナスと転職に関する調査」を発表した。

今回の調査で、現職の賞与が少ないことを理由に転職をしたことがある人は62.5%となったことが分かった。また、賞与が少ないことが1番大きな転職理由だったとする人は25.4%だった。

  • 「賞与が少ない」ことが理由で転職をした経験はあるか 引用:マイナビ

    「賞与が少ない」ことが理由で転職をした経験はあるか 引用:マイナビ

一方で「賞与が少ないことは一番の理由ではなかった」と回答した人に主な転職理由を聞くと、「賞与以外の給与(月給)が低かった」が17.9%で最も多く、賞与が一番の理由ではなくても、給与に関する不満が転職につながっていることが分かる結果となった。

反対に、現職の賞与額が高いことを理由に転職をやめたことがあるかを聞いたところ、「やめたことがある」が全体では30.7%で、役職別にみると部長クラスが最も高く41.3%だった。賞与は転職の決め手にも、転職を思いとどまる要因のひとつにもなる可能性があり、働く人の勤続への意欲に影響することが分かった。

  • 現職の賞与額が高いことを理由に転職をやめたことがあるか 引用:マイナビ

    現職の賞与額が高いことを理由に転職をやめたことがあるか 引用:マイナビ

また自分の仕事に見合う理想の賞与額について聞いた質問では、全体平均は89万2000円、部長クラスでは193万4000円、課長クラスでは132万7000円となった。特に部長・課長クラスでは「賞与が高かったので転職をしなかったときの賞与額」と大差がなかったため、極端に高額な賞与が必要なわけではなく、自分の仕事に見合う金額であれば転職を思いとどまる人が多いと考えられるそうだ。

加えて転職のタイミングについては、「賞与支給日を逆算して事前に転職活動を始めた」と回答した人は31.5%で、「賞与額を見てから転職活動を始めた(18.9%)」と合わせると50.4%となり、約半数の人が賞与にあわせて転職のタイミングを調整していることが分かった。

その理由としては「賞与は今まで働いた分の報酬であるためもらえないと損をした気分になる」や「今後の生活に支障が出ないように」といった、今まで働いた対価を求める人や、転職活動時の生活を考えている人が多い傾向にあることが分かった。