レゾナックは11月22日、同社半導体事業の海外戦略についての説明や、翌日より放映される新CMの発表を行う「レゾナック半導体戦略説明会・新CM発表会」を開催。その中で、23日から公開される新CMに出演した俳優の滝藤賢一さんが登壇し、CM撮影の裏話などを語った。

  • 「レゾナック半導体戦略説明会・新CM発表会」に登壇した滝藤賢一さん

    「レゾナック半導体戦略説明会・新CM発表会」に登壇した滝藤賢一さん

「日本の半導体産業は遅れている」との固定概念を打破する新CM

30秒間の新CMは、左右半分で異なる装いの滝藤さんのアップからスタート。滝藤さん演じる半導体材料の開発者が、多くの記者が集まる会見場で「日本の半導体が遅れているという思い込みは捨てよう!」と熱く訴えながら会場を飛び出す。その先は研究室に続いており、白衣に身を包んだ滝藤さんが、地道な開発を重ねることが求められる最先端の半導体材料技術について、静かながら早口で語り続ける、という構成となっている。

このような構成の狙いについてレゾナックは、日本の半導体メーカーの世界シェアが低下している影で、半導体材料の分野においては日本企業が圧倒的なシェアを有し、世界の半導体産業を支えていることを伝えたいとする。またその中でもレゾナックは、半導体製造の後工程材料におけるさまざまな分野で世界トップのシェアを誇り、グローバルの主要半導体メーカーに製品を供給していることをアピールする狙いがあるとのことだ。

また滝藤さんを起用した理由については、社会に不可欠な半導体産業を支えている半導体材料業界において、縁の下で技術革新を続けてきた化学者たちがもつ開発に対する“情熱”と“地道な努力”という2つの側面を表現するため、高い演技力を発揮して活躍する滝藤さんを起用するに至ったとしている。

滝藤さんが出演したレゾナック新CMのメイキング映像(出所:レゾナック)

専門用語の多い台詞を演じるため化学者からのレクチャーも

滝藤さんは、眼鏡を半分だけかけた姿という“強烈なインパクト”に始まり、多くの人が抱えているであろう「日本の半導体業界は世界から遅れている」という固定概念を言葉にしたのちに、レゾナックの地道な努力について語りかけるという構成のCMについて、「視覚から入って、音で引き付け、そして後半で想いを伝えるというさまざまな要素を数十秒に詰め込んでいて、素晴らしいCMになったと思う」と話す。

またCM撮影自体は温かい雰囲気で進んだといい、記者会見パートの撮影は1発OKだったとのこと。ただ一方で、半導体材料技術について早口で語る後半パートでは、「私自身が半導体に馴染みが無かったので、化学者として語る言葉がなかなか理解できなかった」という。だが「意味が分からないまま喋るのは嫌だった」といい、レゾナックの研究者が用意した20分ほどの映像で理解を深めてから撮影に臨んだと話した。

  • 「ぜひ多くの方に見ていただきたいCMになった」と話す滝藤さん

    「ぜひ多くの方に見ていただきたいCMになった」と話す滝藤さん

新CMで世界の半導体産業における存在感のアピールを狙う

レゾナック 取締役 最高戦略責任者(CSO)の真岡朋光氏は、新CM公開の狙いについて「レゾナックが世界の半導体産業に大きく貢献し、しかも強みを発揮しているというイメージを、世の中にしっかりと訴えていきたい」と説明する。

なおレゾナックは、今回公開された新CMについて、テレビでは関東・中京・関西などのエリアで、またWeb上ではYouTube・TVer・Abema・Yahoo!などで配信されるとしている。

  • レゾナックの真岡朋光氏(左)と滝藤さん

    レゾナックの真岡朋光氏(左)と滝藤さん

  • 会見内で“思い込みを打破した先にある姿”を書にしたためた滝藤さん。「そこに『存在』するだけで成立する俳優を目指している」と語った

    会見内で“思い込みを打破した先にある姿”を書にしたためた滝藤さん。「そこに『存在』するだけで成立する俳優を目指している」と語った