オージス総研は11月21日、自然言語モデルを用いたAI採点システムを開発し、事業共創カンパニーであるRelicが運営する、言語で考える力を育てる小学生向け教育webアプリ「カンガエMAX。」に提供したことを発表した。
今回開発したAI採点システムは、ディープラーニング技術を用いて、解答文をその問題の設問文および採点基準とセットで学習させることで、記述問題に対する適切な採点を実現しているという。
「カンガエMAX。」は記述式思考力問題に対して、採点者のスキルや判断によらない客観的で一貫性を持つ定量的な採点が可能になった。結果を可視化して蓄積することで、考える力を家庭で着実に丁寧に育成できるようになるとのことだ。
採点処理のフローでは、まず、アップロードしてテキスト化した解答に対し、表記の揺れを抑えて採点しやすくするために、テキスト変換AIモデルによってひらがな表記を漢字に変換する。漢字化された解答文をその問題の設問文および採点基準とセットに整形し、自動採点AIモデルに採点させる。この際にAIの確信度が低い場合は、人手による採点と組み合わせて精度を担保している。
AIモデルは自然言語処理による文章分類機能を搭載しており、セットにした解答文を評価して、採点基準に沿っている、またはいない、の2カテゴリに分類して正誤判定を実施する。自動採点AIモデルの判定結果を処理して、得点とフィードバック内容を形成しユーザーに返却する。