Microsoftは現地時間11月14日、同社の統合開発環境「Visual Studio 2022 バージョン17.8」が一般提供となったことを公式ブログで発表した。各エディションのインストーラーは公式サイトからダウンロードできる。
.NET 8との完全互換性を持つ「17.8」では、AIレコメンド機能「GitHub Copilot オートコンプリート」がオプションメニューでアクティブ化することが可能になるため、エンタープライズ領域を含み、より利用しやすい環境を整えられる。
コミュニティの中でも要望が多かった「プルリクエストの作成」機能、「大文字小文字を保持した検索と置換」機能が実装。後者はショートカット「Alt+V」もしくは「大文字と小文字を保持」オプションの「置換」ウィンドウで大文字と小文字の保持の切り替えを行える。マルチリポジトリ機能を強化し、最大25個のリポジトリ操作が可能になった他、相違点のみを表示、変更されていない行は省略できるSummary Diffビューなどが導入されている。
C++ゲーム開発領域での改善も多く、大規模なコンパイラエラー回避に役立つC++ Structured Diagnostics(C++構造化診断)機能、ビルド自動化ツール「CMake」のターゲットビューへのナビゲーションの改善、コードをコンパイルせずにクラス、構造体、共用体、基本型、列挙型などのデータ型のサイズと配置を視覚化し調整できる機能なども導入されている。
それ以外にも、C++23で標準化された標準ライブラリモジュールを「C++20モード」で使用可能になった。Unreal Engine系では、コード作成を効率化する「Unreal Engine Code Snippets」やVisual Studioからテストプロセスをシームレスに行うことができる「Unreal Engine Test Adaptor」など複数の機能強化、改善が行われている。
ゲーム以外の領域でもF#、.NET/C# 、JavaScript/TypeScriptや、デバッグと診断、Razor Tooling、SQL Serverデータツールなどで新機能実装や機能改善が行われている。詳細はリリースノートで確認できる。