鴻海精密工業(Foxconn)は、同社初の人工衛星を開発したことを発表した。海外の報道によると、開発された衛星は打ち上げサービスなどを手掛ける独Exolaunchが手配したSpaceXのFalcon 9ロケットに搭載され、11月12日に打ち上げられ、軌道投入ならびに地上との通信にも成功した模様である。
鴻海は2022年に今後3年間の事業計画として電気自動車(EV)、車載用半導体、低軌道衛星の3つの分野に注力することを明らかにしていた。今回の衛星開発はその流れに沿ったものとなる。
開発された衛星は「PEARL-1H」および「PEARL-1C」の2機で、鴻海では低軌道衛星を活用した次世代のBeyond 5G(B5G)によるブロードバンド通信の実現に向けたコンセプトの実証のために開発されたものと説明している。また、今回の開発ノウハウを活用することで、主要コンポーネント、サブシステム、組立・試験などに関する製造技術を入手し、世界的に増加し続けている衛星活用のニーズに対応することが可能になるとも説明している。