ドキュメントサービスのNotionは11月14日、AIアシスタント「Notion AI」の新機能「Q&A」(ベータ版)の提供を開始した。Notion AIをプランに追加している全てのユーザーに数日をかけてロールアウトする。また、無料トライアルの順番待ちリストの登録受け付けも開始した。
「Q&A」は、ユーザーがNotionに集約している情報(ナレッジ、ドキュメント、プロジェクト、ミーティングノートなど)を対象に、ユーザーからの質問に素早く回答し、AIアシスタントを提供する。例えば、「オフィスのネットワークに接続する方法」を尋ねたり、プロジェクトに途中から参加した際に、それまでの重要なドキュメントの要約を依頼することができる。質問の答えがNotionのページやデータベースに存在すれば、自然な言葉で問いかけるだけで速やかに答えを得られる。情報探しに費やす時間の削減につながる機能だ。
早期プログラムに参加したRemote(人事プラットフォーム)の例では、同社は1,400人以上の従業員のためのナレッジベースを構築している。これは社内規定や業務手順だけではなく、全てのチーム、プロジェクト、ワークフローに必要な情報が含まれる。あらゆる情報を引き出せるが、これまでは目的の情報に辿り着くための方法を見つけることに手間取り、検索に平均10分を要していた。「Q&A」の導入によって数秒で回答を得られるようになり、ワークフローが中断されることが大幅に減少したという。
「Q&A」は、Notionアプリ内では右下にあるAIボタンを押すか、サイドバーの「検索」から[AIに質問する]を押してアクセスする。また、Notionアプリ以外でも、WindowsやMacでキーボードショートカットを使って呼び出すように設定できる。これにより、例えばFigmaで作業しているデザイナーやマーケターがアプリを離れることなく、Notionからすばやく目的の情報を引き出せる。
Q&Aはワークスペース内の大量の情報を迅速に検索できるが、質問者に閲覧権限がある情報のみを参照する。情報にアクセスするには、以下のいずれかに該当する必要がある。
- ページの作成者
- ページに招待された人
- ページのプライバシー設定がワークスペースの全員に設定されている場合
NotionはAnthropicとOpenAIと提携しており、Q&Aは多言語に対応している(英語の応答品質が最も高い)。