創業から111周年となることを記念し、2023年11月10日から11月12日まで東京ビッグサイトの東8ホールにて、グループ初となる技術体験イベント「SHARP Tech-Day」を開催しているシャープ。
土日も含めた開催ということもあり、今まで関係をもてなかった企業との新たな協業の機会を創出する目的だけではなく、同社の製品やサービスを使用するすべてのユーザーをターゲットに開催しており、技術者や家族連れ、シャープに入社や転職を検討している人などあらゆる属性の人々を歓迎しているイベントとなっている。
初日となった11月10日は平日であるものの多くの人が来場しており、活気あふれた展示空間となっていた。
同イベントの展示エリアは「Smart Living」「Smart Industry」「Smart Cities」「Sustainability」で分かれており、さまざまなソリューションのデモンストレーションを体験しながら未来のより良い生活について想像を膨らませることができる。
Smart Livingエリアでは、AIなどにより生活の中のさまざまな悩みを減らし、暮らしをより快適にする技術を体験できる。例えばヘアドライヤーを使うには当たり前だった騒音を低騒音化させ、かつ従来のドライヤーと同等程度のパワーで使える「低騒音化&ハイパワーヘアドライヤー」は、従来のヘアドライヤーでは音が大きいために育児中や帰りが遅くなった際に周囲に気を使いながら使用しなければならなかった課題を克服。このドライヤーを使用すればどのような場面でも気兼ねなく使用することができるとするほか、据え置き型のためハンズフリーでも使うことができ髪を乾かしながら他のことをすることもできるという特徴も打ち出している。
Smart Industryエリアでは、ロボティクス・トランスフォーメーション(RX)によりさまざまな働き方を賢く支援し、より迅速で効率的な産業への方策を提案している。例えば、「NIOI Vision」ではディスプレイ基板技術を活用した独自センサとAIで「嗅覚」を模倣したにおいセンサを展示しているほか、さまざまな種類のワインを判別し、においをイメージングするデモンストレーションも実施。専門家でなければ難しかったにおいの雰囲気を認識し再現する技術を体験することができる。
Smart Citiesでは、AIによる運転制御や、災害発生時に役立つ技術など、生活に安心と安全をもたらす技術を体感することができる。例えば、「Instant 5G Network - 災害監視システム –」は、システム一式をキャリーバックに内蔵させることで、どこでもどのような場面でも簡単にローカル5G環境を構築することができるソリューション。今回のイベントでは初お披露目となるコンセプトモデルもみることができる。バッテリーも内蔵しているため電気が使えない災害時にも使用できるほか、コンサートイベントなどあらゆる使用用途によってシステムをカスタマイズしながら使用可能だという。
Sustainabilityでは、未来の再生エネルギーの創出や、電力効率の向上で環境問題に取り組むことが可能なソリューションをみることができる。例えば、「ペロブスカイト太陽電池モジュール」、「宇宙用ソーラーシート」、「車載用太陽電池モジュール」などを実際に見ることが可能で、高効率太陽電池を搭載した公道走行実証車の展示も行われている。
なお、今回紹介したものは展示されていたもののごく一部で、これら以外にもそれぞれのエリアでは画期的で想像するだけでワクワクするようなソリューションが展示されており、実際に体験することでよりリアルに未来の生活を体感できる。また、11月11日と12日はよしもと興業の芸人が多数、会場内のステージに登場し、イベントを盛り上げる予定にもなっている。(出演予定者は以下のとおり(いずれも敬称略)。蓮華、かじがや卓哉、コロコロチキチキペッパーズ、ゆりやんレトリィバァ)
同イベントの入場料は無料で、事前登録なしでも入場することが可能である。そのため、今週の土日、時間に余裕がある人は未来の生活を体験しに行ってみてはどうだろうか。