リクルートマネジメントソリューションズは11月8日、大学・大学院卒の入社1~3年目の正社員・正職員435人と、直近3年以内に新入社員(正社員)の育成担当者および上司915人を対象に3月に実施した「新人・若手の早期離職に関する実態調査」の結果から、「仕事の価値観」や「入社後の壁と助けになる関わり」などの実態を公表した。

  • 退職経験(過去3年以内)

    退職経験(過去3年以内)

過去3年以内に自己都合での退職をしたことがあるか質問すると、「ある」が17.5%、「ない」が82.5%であった。「ある」と回答した人に退職理由を聞くと、「労働環境・条件がよくない(労働時間、休日のとりやすさなど)」が25.0%で最多、 次いで「給与水準に満足できない」が18.4% 、「職場の人間関係がよくない、合わない」が14.5%であった。

  • 過去3年以内に自己都合での退職をしたことがある人の退職理由

    過去3年以内に自己都合での退職をしたことがある人の退職理由

また、「退職経験」で過去3年に自己都合退職したことが「ない」と回答した人に対し、これまでに会社を辞めたいと思ったことがあるか聞くと、「ある」が58.8%、「ない」が41.2%であった。理由について聞くと「仕事にやりがい・意義を感じない」が27.0%で最多、次いで「給与水準が満足できない」(19.0%)、「自分のやりたい仕事ができない」(12.8%)となった。

  • 自己都合での退職をしたことがない人が会社を辞めたいと思った理由

    自己都合での退職をしたことがない人が会社を辞めたいと思った理由

会社を辞めずに働き続けている理由を尋ねると、「転職も検討しているが、リスクもあると感じる」(21.3%)、「会社がつぶれる心配がない」(18.0%)、「転職も検討しているが、条件に合うものが見つかっていない」(14.2%)が上位であった。

仕事とプライベートの理想の割合を尋ねたところ、「仕事0:プライベート10」を選択した割合は新人・若手が5.7%、上司・育成担当者が2.7%。「仕事3:プライベート7」を選択した割合は新人・若手が28.5%、上司・育成担当者が20.2%で、新人・若手の方が相対的に見るとプライベートを重視する傾向があった。

  • 仕事とプライベートの理想的バランス

    仕事とプライベートの理想的バランス

労力をかけて得たいものを聞くと、「プライベートの時間が確保できる、さらに充実させる」(24.4%)、「高い収入を得る」(23.0%)、「自分のやりたいことができる」(16.8%)が上位に挙がった。

入社後1年目の壁について尋ねると、「仕事に正解がなく、どうすればよいか分からないことが多かった」が27.1%で最多となり、次いで「与えられた仕事の意味ややりがいが感じられず、やる気が出なかった」が21.1%、「仕事が忙しく、プライベートに割ける時間が少なかった」が19.3%となった。

  • 悩みを話しやすい上司・先輩像

    入社後1年目の壁

悩みを話しやすい上司・先輩像について聞くと、「仕事ができて的確なアドバイスがもらえそうな人」(30.3%)、「普段から自分の人間性や価値観を認めてくれていると感じる人」(25.5%)、「押し付けがましくなく、自分の話や気持ちを受け止めてくれると感じる人」(24.8%)が上位であった。

耳が痛いことを受け止められる上司・先輩像について尋ねると、「なぜそれが大事なのかが分かるように伝えてくれる人」(40.9%)、「言うことを本人が実践しており、説得力がある人」(33.6%)、「普段から自分のことをよく見てわかってくれている人」(33.2%)が上位に挙がった。

  • 悩みを話しやすい上司・先輩像

    悩みを話しやすい上司・先輩像